「農民」記事データベース20020916-554-12

殺すより、増やさない

害虫防除 (18)


各野菜の害虫 ナス、ピーマン、トマト

 ナス、ピーマン、トマトの害虫にはアブラムシ、ハダニ、フキノメイガ、ヨトウムシのほか、次の害虫があります。

 1、テントウムシダマシ

 (1)見分けかた

 テントウムシダマシとは、オオニジュウヤホシテントウとニジュウヤホシテントウを含めた名称です。前者は北方に、後者は南方に多い。

 益虫であるテントウムシの成虫と違い、テントウムシダマシの成虫は、背面が軟らかいビロード状で、光沢がありません。

 幼虫の体表は、枝分れした長いトゲで覆われています(図〈図はありません〉)。

 成虫、幼虫ともに、ナス、ジャガイモ、キュウリなどの葉を食害し、部分的に枯れたようになります。よく見ると、茶色いさざ波状の細かな食い跡になっています。

 成虫は葉の表面に、幼虫は、葉の裏面にいることが多く、幼虫は古くなった下葉も食害するため、下葉の損失による悪影響はばかになりません。

 (2)防ぎかた

 ジャガイモでは、畑の中央部分で卵のふ化が始まった時が、畑全体におけるふ化のほぼ最盛期なので、この時期に防除する。

 2、ナスノミハムシ

 (1)見分けかた

 成虫は体長二ミリ、光沢のある黒藍色で、ごま粒のような甲虫です。近づくとよく飛び跳ねます。五月頃から葉に小さな丸い穴を多数あけます。

 盛夏に成虫が増えますが、ナスでは更新せん定後に伸びる新しい枝葉に集中して被害を与え、樹勢の回復を遅らせます。

 (2)防ぎかた

 (1)幼虫期の防除に努める。

 (2)捕殺するなら動きのにぶい朝方に行う。

桑山洋三(農の会会員)

(新聞「農民」2002.9.16付)
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2002年9月

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