「農民」記事データベース20021028-560-09

産直ボックス丸ごと使って

HAPPY料理

料理研究家 吉田文子さん

関連/恵みに感謝しつつ…


 今回は葉つき大根、葉つきにんじん3本、冬瓜1/2個、里芋550g、ミニトマト150g、オータムポエム(アスパラ菜)、ツルムラサキ、枝豆(新潟娘)の8品、千二百円です。珍しい葉つきにんじんです。ぜひ葉をおいしくいただきたいですね。さっそく、かき揚げから作りました。

 ●1日目

*にんじんの葉・枝豆・桜海老のかき揚げ(たっぷり大根おろしを添えて)*

 ここで使った後に残ったにんじんの葉は塩茹でして冷蔵庫で保存しておき、翌日のあえもので使う。大根の葉は翌日使うので、しおれないようにビニール袋に入れ、冷蔵庫へ。

*冬瓜入り不思議蒸しスープ*

 ボールに鶏ひき肉150gと薄口しょうゆを大さじ2入れて、まず2つの材料を練るようによく混ぜる。そこへ絹ごし豆腐150gをつぶしながら入れ、なじませるように混ぜる。冬瓜200gと戻した干しいたけ3枚をそれぞれ7mm角に切ったものと、おろしショウガ小さじ2、日本酒大さじ3、水2カップ(しいたけの戻し汁も含めて)、コショウを混ぜていく。これを大ぶりの茶碗蒸し椀などに入れ、強火で30〜40分蒸す。

 蒸している間に、どろどろの液体に固形分が浮かび上がり、透明なスープの部分と分かれる不思議なスープ。きざみ葱をのせて食べる。

*里芋サラダ*

 ●2日目

*鮭のムニエル・オータムポエムとアサリの白ワイン蒸しソース*

 アスパラ菜は葉と花がついている先の部分4cmほどを切る。茎の太い部分は斜め薄切りにし、それぞれ別のお皿に入れておく。アサリはよく砂出しをしたものを買い、洗ってザルにあげておく。

 生鮭切り身は塩をして10分くらいおき、出た水分をペーパータオルなどでふき、小麦粉をつけてフライパンでバター焼きにする。強火で両面焼いた後、火を弱めて中まで火を通し、コショウをふって、お皿にあげる(冷めないように蓋などしておく)。

 フライパンをさっと洗い、バター10gを入れて熱し、アスパラ菜の軸の部分のみさっと炒め、その上に葉と花の部分、アサリ、白ワイン50ccをのせて蓋をして蒸し焼きにする。3分ほどしたら蓋をあけ、アサリが開いていることを確認して、塩こしょうする(アサリから塩分が出ているので、塩は味をみてほんの少々)。

 お皿に焼いた鮭を盛り、アスパラ菜とアサリの白ワイン蒸しをソースかわりにたっぷりかける。

*にんじんの葉とにんじんの味噌マヨネーズあえ*

*大根葉と冬瓜の味噌汁*

 残った大根葉は塩茹でして冷蔵庫へ。翌日の大根サラダの青みに使う。

 ●3日目

*ツルムラサキのジャコ炒め*

*にんじんと枝豆の簡単白あえ(厚揚げを使った白あえ)*

*大根と鶏ササミのサラダ(茹でた大根葉も添えて)*

 ●4日目

*冬瓜とイカの炒め煮*

*ミニトマト・玉ねぎ・豚薄切り肉のマリネ*

*里芋の揚げだしスープ*

 今回はここまでとなりました。


新潟・下越産直センター

恵みに感謝しつつ…

 下越産直センターは、穀倉地帯、越後平野のほぼ中央に位置し、多種多様な野菜が収穫される畑どころでもあります。今の季節は、青々とした立派な葉つき大根やにんじんが我が物顔でボックスの中で鎮座しています。

 毎週木曜日九時半、朝採りの野菜を持ち寄って箱詰め開始です。箱を開けた時、野菜の種類がすぐわかるように並べたり、色彩も考慮したり、声をかけあっての作業です。

 下越センターの野菜作りの主役は、女性部“菜の花会”のたくましいお母ちゃん達です。少々、年齢がいき(?)、腰が痛い、膝が痛いと言いつつも喜びの声を励みに、「安全な食べ物で健康的に暮らしたい」という要求に応えるべく、日々がんばっています。

 農作物は常に自然に左右されます。おいしい物を、おいしい時期に、という思いで、自然と共存し、上手に付き合いながら、長年の経験と勘での農作業の苦労。日々勉強です。

 洪水のごとく入ってくる輸入農産物で、米・野菜の価格は暴落し、農家の暮らしは苦しくなるばかりですが、毎日の食事は、その人の健康、人格にまで影響する大事な営み。食べ物を作ることを生業とする者にとって、おいしい物、安全な物を作りたいとの願いは、皆同じだと思います。四季、自然の恵みに感謝しつつ旬の味を満喫し、そのうえ消費者のニーズに応えられ、暮らしていけるようなら、これ以上の喜びはありません。

 箱詰め作業が終わり、車座になってのコーヒータイムも皆の楽しみ。野菜の生育状況や、苦労話、次週のボックス野菜の予定など、とてもにぎやかですが、ホッとできる貴重なひと時です。

 みんな、農業大好き人間。「日本の農業は緑の大地から」をモットーにがんばります。

(下越産直センター 千原悦子)

(新聞「農民」2002.10.28付)
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2002年10月

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