農家のための 
税金コーナー 
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 インボイスで増えた 
消費税の申告農家に働きかけを
 10月から強行されたインボイス(適格請求書)制度導入で、来年3月の申告では、今年10月〜12月分の消費税申告が必要な農家が増えています。ところが、「直売所から言われたから登録をした」「簡易課税って何のこと?申告なんて知らなかった」という声が相次いでいます。
 消費税の計算・申告は、取引内容を「税率8%」「税率10%」「不課税・非課税」への仕分けからスタートします。複雑な書類の記入も必要です。期限までに申告しないと、延滞税などペナルティーもあります。放っておけば多くの農家が「経費の計上漏れで余分な税金をおさめた」「無申告で調査され、巨額の加算税をとられた」ということになりかねません。 
 岩手県農民連では図のようなチラシを作成し、各単組での学習会の取り組みに打って出ています。二戸農民組合の浄法寺支部ではインボイス・消費税の取り組みで2人の仲間を迎えました。 
  
 
 奈良県や宮崎県でもインボイスの学習会や記帳会を連続的に開催。宮崎県連の来住誠太郎書記長は「インボイス対応で税務署も役場も農協も大混乱が予想されます。早めに取り組みを始めることが絶対に必要です」と話します。 
 早めに税金学習会を始めるとともに、周りの農家への声かけも進めましょう。 
         (新聞「農民」2023.12.11付) 
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