2・14院内集会日本の酪農・畜産守れ!
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「政府は直ちに対策を」とアピールする集会参加者たち |
農民連の長谷川敏郎会長が4団体を代表してあいさつし、「いま日本から酪農・畜産の灯が消えるかどうかという瀬戸際にいる。今日の集会には生産者だけでなく、消費者や国会議員の皆さんにも参加していただき、酪農を守る運動を超党派の、国民の大運動として進めていきたい。日本の酪農、そして農業を子どもたちに引き継いでいけるよう、がんばろう」と呼びかけました。
「食料安全保障推進財団」の理事長で、東京大学大学院教授の鈴木宣弘さんがスピーチ。「酪農家はいま7重苦の状況にある」と指摘し、カレントアクセスとして必要もない脱脂粉乳を輸入し続ける国を批判しました。そして「食料危機の時代を乗り越えていくには、今こそ前向きの財政出動をして、生産費の補てんや、買い上げて援助に回すなどが必要だ」と訴え、会場から大きな拍手が起こりました。
「安全安心な国産牛乳を生産する会」事務局長で獣医師の加藤博昭さんは、同会で昨年12月に行ったアンケート調査で98%の酪農家が赤字経営だと回答していることを報告し、「一刻も早く酪農家に支援を」と訴えました(3面に発言要旨)。
生産者からは、飼養頭数3600頭という日本でも有数の大規模酪農法人である「ドリームヒル」(北海道上士幌町)社長で、十勝酪農法人会会長の小椋幸男さんをはじめ、経営規模も多彩な6人が発言(スピーカーの発言要旨は2面)。
「命がゴミのように扱われている。生まれたばかりの湯気をたてた子牛を、1滴の母乳も飲ませないまま薬殺せざるを得ない現実がある」(北海道・川口太一さん)、「牛乳は命の恵み。蛇口をひねるように出したり、止めたりできない」(神奈川県・吉田雅章さん)など、率直で切迫感に満ちた訴えが続きました。
集会には、与野党にわたる5党から25人の国会議員が出席(秘書の出席を含む)したほか、農水省政務官を務める藤木眞也参院議員など4人の議員からメッセージが届きました。
参加者は最後に、「国民の命と食料の安定供給を守ることは、国の責務。一刻も早く、酪農家・畜産農家への実効性ある対策を」と国に求める集会アピールを確認し、閉会しました。
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野村大臣(右から4人目)に要望書などを手渡す参加者 |
参加者が「国内の酪農家は生産抑制を強いられる一方で、乳製品の輸入は減っておらず、乳価でエサ代が払えない」と訴えると、野村大臣は緊張した面持ちで、「米も77万トンをミニマムアクセスで輸入している。皆さんの気持ちはわかるが、カレントアクセスは国家貿易なので減らせない国際約束になっているので、理解してほしい。それに輸入に頼る日本が輸入を止めると信頼をなくし、今後、輸入できなくなるかもしれない」と回答。
参加者は重ねて「政府の責任で酪農家に緊急補てんを」と求めました。
[2023年2月]
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