「農民」記事データベース20040712-643-05

発生直後に もう輸入解禁議論

高橋衆院議員入手の秘密会合録で明白に 政府を鋭く追及

関連/“万が一にもあってはならない”
  /発生直後に もう輸入解禁議論
  /いま全頭検査の堅持こそ必要


 「読後廃棄」と書かれた部内秘密の文書は、アメリカでのBSE発生直後に開かれた、食品安全委員会、厚労省、農水省の「局長級会合」の議事録。日本共産党の高橋千鶴子衆院議員が独自に入手した文書で、政府が当初からアメリカ産牛肉の輸入解禁に向けた話し合いを進めていたことが明らかになりました。

 会合は、昨年十二月二十四日に開かれ、食品安全委員会の寺田委員長、厚労省の遠藤食品安全部長、農水省の中川消費・安全局長らが出席。「本日の会合はあくまで状況把握のためのもの」(食品安全委員会)と言いながら、「輸入再開の条件について聞かれたので、現時点においてはSRM(特定危険部位)の除去や全頭検査などが考えられると答えている」(農水省)、「全頭検査はサーバイランス以上の意味を持っていないと考えている」(厚労省)といったやりとりが交わされ、政策的なすり合わせが行われています。

 さらに「輸入再開への第一条件はステータス評価になるのではないか」(厚労省)、「再開の際には、(食品安全)委員会に評価をお願いする」(農水省)と、輸入再開の条件も議論されました。

 高橋議員は、六月九日の衆院農水委員会で、この文書をもとに、政府の姿勢を厳しく追及。アメリカとの協議では、全頭検査を堅持する「揺るぎない立場で臨む」ことを求めました。

(新聞「農民」2004.7.12付)
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2004年7月

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