第26回大会レセプション 全国のふるさと自慢の逸品ずらり 来場者“農民連ならでは”に舌鼓(2025年02月03日 第1636号)
食べて 話して 笑って

信川さんの乾杯の音頭で幕開け
農民連第26回定期大会初日の1月15日、レセプションが開かれました。会場の東京・大田区産業プラザには、各地の自慢の逸品が並べられ、日ごろから農民連の運動や事業に関わる団体や個人を招いて、大いに盛り上がりました。
「日本列島3000キロ ふるさと味自慢」と題し行われた今回のレセプション開催はコロナ禍を経て3大会ぶり、2019年以来の実に6年ぶりとなりました。
47都道府県すべてから出品され、それぞれの土地のおいしい品々を来場者に振る舞いました。
被災地支援への感謝述べられる

会場のあちこちで交流
来賓代表としてステージに立った全日本民主医療機関連合会の岸本啓介事務局長は、「農民連の皆さんとは多くの課題で一緒にたたかってきた」とあいさつ。被災から一年が経った能登半島地震に触れ、「被災地へすぐに駆けつけて米や水を届けてくれた。地域での炊き出しをはじめ、輪島にある私たちの診療所などの民医連の仲間や患者さんたちを支えてきてくれた」と農民連への感謝の言葉が述べられました。
全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)の土井直樹事務局長は来賓あいさつで「昨年の米不足はこの国の農業・農政への国民的関心を高めている。全国食健連が先日行った『新春宣伝』では静岡県産ミカン50キログラムを50分足らずで配り終え、多くの方々が署名に協力してくれた。本当に関心の高さを実感した」と紹介。今後の食健連運動への決意を述べました。
全農協労連の信川幸之助委員長が「農民と労働者が一致して日本の農業を守ろう!乾杯!」と、音頭を取りました。
丹精込めてつくられた品々並ぶ

オススメの地酒をどうぞ!
地域ブロックごとに飲食ブースが用意され、参加者は思い思いにブースを巡り、交流しながら舌鼓を打ちました。
北海道・東北ブースでは各地の自慢の米を炊き立てで出迎え、山形県酒田市のイクラをのせた「イクラ丼」を振る舞いました。北陸ブースでは「かぶら寿司」や「笹おこわ」が並べられ、関東ブースでは「産直餃子」、「そぼろ納豆」、「でんがくみそおでん」や希少品の「愛のかおり」(落花生)など多彩な逸品でもてなしました。東海ブースでは「グリーンセロリ」や「ヤギのミルクのシフォンケーキ」が、近畿ブースでは「柿の葉寿司」、「丹波の黒豆煮」、「赤カブ漬け」や「日野菜漬物」などをにぎやかに紹介。中国・四国ブースでは「とうふちくわ」や「野焼きかまぼこ」の他、地元産の讃岐(さぬき)うどんと鳴門の渦潮にもまれたワカメのコラボレーション「ワカメうどん」が大好評。九州・沖縄ブースでは「生もずく」に「かつおの腹皮焼き」、「八島黒砂糖」や「カステラ」などが並び、震災からの復興を願う石川からは、能登産の干物(イカや魚)、「能登ワイン」が振る舞われました。
各地のおいしい日本酒、焼酎、ワイン、ジュースに、「とちあいか」や「土佐文旦」などの果物も提供され、交流を弾ませました。神奈川農畜産物供給センターから国産飼料で育てた豚肉・ウインナーが、農民連加盟団体の日販連(日本販売農業協同団体連合会)ブースでは、平飼いたまごの料理が提供されました。
来場者からは、「この地方にこんなにおいしい名物があったのか、という体験の連続でした」、「全国各地の食べ物をその土地の方々とお話ししながら食べられる。農民連さんならではのレセプションに招いてもらえてうれしい」などの声が寄せられました。
会員どうしの交流も活発に

ステージであいさつするJAL被解雇者労働組合の皆さん
広島県連の木戸菊雄会長は、地元の世羅(せら)町でつくられた「ジビエ・イノシシのスモーク肉」を振る舞っていたところ、岩手県の橋本勉さんが訪れ、「私も猟師をやっているが、この肉はきちんと血抜きして処理された素晴らしい逸品ですね」と称賛。木戸さんも「山林での仕事が私たちの営農や国土を守ってくれていますよね」と応答。「就農当初から、“農家のためになる農家になりたい”と思って猟師にもなった。福島第一原発の事故後の放射能汚染で岩手でもいまだにジビエが解禁されないのが悲しい」と言葉を交わしました。
ステージでは立憲民主党の川田龍平参院議員、日本共産党の紙智子参院議員、田村貴昭衆院議員、仁比そうへい参院議員、藤田りょうこ都議会議員、開催地の大田区議があいさつし、全国沿岸漁民連絡協議会(JCFU)やJAL被解雇者労働組合の皆さんが紹介され、食と農をめぐる大きなたたかいの輪を今後もつくっていこうと意気高くレセプションを終えました。