能登の復興をめざして 支援新春コンサート 被災者、支援者、演奏者が心をつないだ(2025年02月10日 第1637号)
石川県七尾市

参加者全員で「ふるさと」を合唱
1月26日、石川県七尾市の中島コミュニティセンターで、住み続けられる能登の復興をめざす被災地支援新春コンサートが行われました。
昨年10月に被災から1年の1月26日に「被災者支援能登の復興をめざすコンサート」の開催が企画され、実行委員会が作られました。その後、演奏者の顔合わせと合奏リハーサルが数度にわたって行われました。一方で、被災者への案内や能登地域の自治体への協力・後援要請も行われました。
もと「日本の伝統食を考える会」や「なんてったって伝統食の会」も被災者の皆さんに手づくりのお土産を渡そうと取り組みが始まりました。
地元の七尾市食生活改善推進委員の方たちも地元在来の中島菜入りのお団子作りに協力してくれました。
七尾市の農民連の仲間も仮設住宅を訪ねて被災者をお誘いし、当日もスタッフとして参加しました。
能登各地から参加 300席は満席に

会場は満席に
コンサート当日は、輪島市、珠洲市など奥能登各地から用意されたバスなどでの参加で会場の300席は満席に。
実行委員長の井上英夫金沢大学名誉教授のあいさつで始まりました。
今回の演奏者は、フルートが佐々木真さん(元東京交響楽団首席奏者)、ピアノが丸山美由紀さん(ウイーン国立音楽大学で学び、富山市を拠点に活動)、チェロが伊田直樹さん、バイオリンが伊田多喜さん(ルーマニア・ブラショフ州立歌劇場奏者を務め帰国後、金沢で伊田弦楽塾を展開)でした。
地元・七尾市の市民合唱団「俊友会」のみなさん、伊田弦楽塾の子どもたちと会場が一つになって「ふるさと」を歌いました。
休憩時には、地元の郷土菓子とお茶を提供。ほっと一息味わっていただきました。
参加者からは「震災後初めて生のコンサートを聞くことができてとてもよかった」(輪島市の50代女性)、「演奏者のみなさんの温かい心が感じられました。私たちも元気な力をいただきました」(60代女性)などの感想が寄せられました。
アンケート多数 やってよかった
演奏者の丸山さんは「今日は一番いい演奏ができた」と述べ、運営スタッフからは「こんなに力になるとは思わなかった」など感想をいただきました。
共同支援センター事務局長の黒梅明さんは、150通を超えるアンケートを読んで「涙がでました。コンサートをやって本当によかった」と語っています。
(富山県農民連 水越久男)