持続可能な農業と地域社会を(2025年12月15日 第1679号)
北海道大学客員教授 久田徳二さん 講師に迎え学習会
家族農業の重要性に共感広がる
農水省への要請後、参加者は全労連会館(東京都文京区)に移動し、学習会を開催しました。(写真)
農民連の長谷川敏郎会長が開会あいさつし、「この米騒動で消費者が米問題を“自分ごと”として受け止める情勢に変わった。また『令和の百姓一揆』が全国各地で取り組まれ、生産者も消費者も合流して立ち上がる動きが広がっているなかで、地域や全国での食健連運動がますます重要になっている。大きな運動に広げていこう」とよびかけました。
北海道大学客員教授で北海道食といのちの会会長の久田徳二さんが、「持続可能な農業と地域社会」のテーマで講演しました。
久田さんは、米騒動の原因が農政にあることをひも解きながら、「米不足解消と価格安定のカギは増産。水田をフル活用すれば増産は可能」と指摘。また、気候変動や生物多様性の喪失など地球が危機に直面する中で、「危機を克服していくために森林破壊や工業的農業を改め、アグロエコロジーなど豊かな土壌や微生物、植物を中心にしたエコロジカルな農業に転換していくことが重要だ」と強調しました。
生協で署名呼びかけ7万人分も
ひきつづく実践報告会では、各地の取り組みを交流。
大阪食農府民会議事務局長の植田隆広さんは、大阪パルコープでの署名の取り組みを報告しました。24年以降の米不足で、生協に米の注文が殺到するなかで、あらゆる事業所や部署で米問題や食と農をつなぐ生協の役割についての学習会を重ね、組合員にも食健連の署名を呼びかけたところ、現在までに7万人分の署名が集まったことを紹介。「毎日、3、4000枚の署名用紙が届き、集計も間に合わない状況に。組合員からは『消費者の声を上げるすべがなかった。署名できてうれしい』との声が届いている」と話しました。
富山県食健連事務局長の水越久男さんは、「今年ほど秋のグリーンウエーブ行動の大切さを痛感した年はなかった」と述べ、学習会を開いて意思統一をし、市町村と農協と懇談した様子を報告。「なかなか署名まではできなくても、訪問先では署名の内容には強く賛同してくれ、家族農業や地域農業の大切さはどこでも盛り上がった。増産しても価格下落の不安の声も多く、生産者も作り続けられ、消費者も安心して買える価格にしていくには、国による価格保障・所得補償が必要だという運動が、地域の展望にもつながっていく」と話しました。

