「原発の最大限活用」政策を許さない! 福島県農民連 農民連 政府・東電に抗議・要請行動(2026年1月12日 第1682号)
原発事故は日本のどこでも起こしてはいけない
首相官邸に向かって「日本のどこにも原発いらない!!」
福島県農民連と農民連は12月18日、首相官邸前での抗議行動と、政府・東京電力(東電)への要請を行い、福島県各地から約80人が駆けつけたほか、原発再稼働の動きのある新潟、茨城、北海道の農民連からも代表者が参加しました。
福島原発事故は終わっていない
政府・東電を追及する参加者
首相官邸前での抗議行動で福島県農民連の根本敬会長は、「政府は2025年6月の閣議で、福島原発事故の帰還困難区域について『区域から個人へ』という方針のもと立ち入りや活動を自由化すると決定した。これは『国はもう除染はしない、安全確保は個人責任でやれ』という国の責任の放棄に他ならない」と強く抗議。
25年2月に「電源の原発を最大限活用する」とした第7次エネルギー基本計画が閣議決定されて以降、11月に新潟県知事が東電柏崎刈羽原発6号機の再稼働容認を表明するなど、日本各地の原発が再稼働への動きを本格化させています。官邸前抗議行動では、北海道や茨城県の農民連の代表者もマイクを握り、原発再稼働反対を訴えました(別項)。
経産省も明言「原発に事故リスクゼロはない」
続いて行われた要請行動で、経産省と東電は「AI(人工知能)の利用拡大でデータセンターや半導体工場などで電力需要の拡大が見込まれる。脱炭素と安定供給のためには原発が必要」と従来どおりの回答。
参加者から「原発は絶対事故を起こさないと言えるのか」「福島と同様の過酷事故が起きる可能性はあるのか」と追及され、「福島と同様の過酷事故が起きる可能性はある」と認めました。
すかさず「同じ苦しみを新潟県民にも味わわせるのか!」と怒りの声が噴出。「避難経路も万が一の事故後の対応もないがしろにして、再稼働など言語道断だ」と撤回を求めました。
また福島県農民連からは、蛍光灯をLED照明に変更するなどの節電や再エネを進めれば、原発なしでも電力はまかなえる可能性も示され、原発再稼働に道理がないことも明らかにされました。
国・東電に再稼働する資格ない
国は福島のみなさんに対して冷酷な仕打ちを続けています。
とくに果樹園では、果樹の洗浄だけで表土のはぎ取りも盛り土もされず、園地表面の放射線量が高いまま農作業を余儀なくされています。
また、国は現在「地域から個人へ」という考えのもと、帰宅困難区域の立ち入り規制の緩和を推進。参加者の「除染打ち切りの切り捨て宣言ではないのか」との指摘に対し、内閣府の担当者は「従来と扱いが変わるものではない」と述べたものの、方針転換の根拠となった「地元の要望」の具体的内容については、まったく回答できませんでした。
福島県農民連が事故後15年にわたって求め続けてきた農家の被ばく軽減対策についても、今回の要請で農水省は農地の汚染調査の継続を明言したものの、厚労省は安全確保のための制度(除染電離測)の見直しを拒否。揚げ句の果てには「農家にも適用できるように制度設計されている」と居直り、原発再稼働は強行する一方で、事故被害者を見ようとしない国の姿勢があらわとなりました。
福島の現実を受け止めて
北海道 鈴木 勝也さん

北海道ではつい2日前に暴風雪で電柱が折れ、大規模停電が起きた。極寒の中、停電中に原発事故が起きたら避難できるのか。原発は経済効果があると言うが、それは単なる金もうけではないのか。お金には代えられない、地元の負担と現実の困難さを見捨てているとしか思えない。福島の現実を受け止めてほしい!
“原発反対”の思いわかって
茨城 荻谷 祥子さん

首都圏唯一の原発がある茨城から来た。私は「原発がないと電気代が~」とか「賠償金が~」など、お金の話をしているのではない。
地域の生活、なりわい、そしてお年寄りから子どもたちまで、地域コミュニティーを壊されたくない。だから原発反対と声をあげている。その思いをわかってほしい。
県民の8割が再稼働に反対
新潟 鈴木 亮さん

新潟県民は再稼働の是非を問う県民投票を求めて14万人分の署名を出したが、県議会は否決した。県民の8割が県知事の再稼働判断に反対している。再稼働反対だった県知事の再稼働容認への転換は、県民の思いを踏みにじるものであり、到底容認できない。数々の不祥事を起こす東電が原発事業を続ける資格はない!

