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楽しい女性部活動で農民連の仲間広げよう 農民連女性部第37回総会in東京・本郷(2026年02月16日 第1687号)

 農民連女性部第37回総会が2月1、2の両日、東京・本郷のホテル機山館で開催され、約80人が参加しました。

記念講演 科学ジャーナリスト 植田武智さん迎え
PFAS(有機フッ素化合物)問題学ぶ

参加者でパチリ

 衆議院が解散総選挙となり、1週間後に投開票日が迫る中での開催となった今年の女性部総会は、部長の沖津由子さんの「たいへんなときだからこそ農家に寄り添い、多くの農家と対話して、農政を変える力にしていきましょう」とのあいさつでスタート。
 婦団連(日本婦人団体連合会)の小畑雅子会長の来賓あいさつ、日本共産党中央委員会の紙智子さんのビデオメッセージに続いて、科学ジャーナリストの植田武智(うえだたけのり)さんが、「PFASって何?危険なの?~身近なPFASから健康と食べ物を守ろう」をテーマに、記念講演しました。

遅れている日本のPFAS規制

講演する植田さん

 植田さんは、PFASについて「1万種類以上もある有機フッ素化合物の総称で、発がん性や妊娠時の高血圧症、免疫低下などの健康被害が指摘されている。『永遠の化学物質』と呼ばれるほど熱にも紫外線にも薬品にも強く、分解しない」と紹介。水も油もはじく便利さから、現在も半導体などの工業製品のほか、フライパンや食品の包装材などありとあらゆる日常生活用品に使われていることや、日本での規制基準はごく一部のPFASで緩い水道水基準があるだけで、EU(欧州連合)やアメリカに比べて桁違いに緩い現状にあることを指摘しました。
 また水に溶けやすいことから、日本各地の水道水からPFAS汚染が検出されているほか、最近では汚泥肥料からも高濃度の汚染が検出されていることを紹介。「すでにEUではすべてのPFASの使用禁止に向けて法制化が進んでいる。次世代に負担を残さないためにも、今すぐに規制することが求められている」と強調しました。
 福岡県農民連の藤嶋嘉子さんと、福島県農民連の横山真由美さんが、河川のPFAS検査などそれぞれの女性部でのPFASをめぐる取り組みを特別報告しました。
 会場からは「フライパンなど、PFASが使われている製品は、どう処理したらいいのか」など、質問が続出。
 植田さんは、「1000度以上の高温で焼却すれば分解できるが、すでに出回っているPFASを個人で処理することは困難。やはり社会的に規制していくことが重要で、一人でも多くの人にPFASの問題を知ってもらい、使わないようにすることが産業界や政治へのメッセージとなり、規制強化につながっていく」と、強調しました。

女性部を次世代に引き継ごう!

 2日目には、総会が行われ、農民連の長谷川敏郎会長が情勢報告を兼ねてあいさつしました。
 長谷川さんは、高市自民党政権の軍事費拡大や、食糧法や国家備蓄米制度の改悪、水田活用交付金制度の廃止についてわかりやすく解説し、「地域から世論を巻き起こし、国民の食料と農業を守る政治に変えていこう」と訴えました。
 つづいて全国連女性部の満川暁代事務局長が議案を提案し、「地域で、全国で、農民連女性部を次の世代に引き継いでいこう。次世代の要求に応えた、新しい活動のありかたを模索していこう。地域の女性部こそみんなで集まって楽しい女性部活動にしていこう」と呼びかけました。
 また、2018年に作成した女性部オリジナルのエプロン代の会計処理をめぐる問題について経過を報告し、管理の甘さを陳謝しました。

わくわく感大切に参加しやすく

 討論では、各地の女性部から活発な報告が相次ぎました。
 福島県農民連の野地友子さんは、「みそ作り、ネイル講座、お花見交流会、サクランボ狩り、虫よけのオニヤンマ工作教室、ボカシづくり、種子法・種苗法学習会と種苗交換会など、各単組の女性部ごとに、部員の要求に応えた多種多様な活動を繰り広げている。何よりも楽しく、わくわく感を大切に、仲間増やしをしている」と報告。今後は、「農民連の魅力を語る会」を女性部でも開くことや、青年部とも協力して新規就農者の要求にも応えていきたいと発言しました。
 山口県の世良えみ子さんは、昨年7月に西日本4県の女性部が山口県に集まり、1泊2日の日程で西日本女性部交流会を行った様子を報告しました。「車2台、自然と若者組、熟女組と分かれたが、それぞれ大盛り上がりで、果樹、野菜、お米など作目は違っても、ずっとおしゃべりが止まらず、とにかく楽しかった。ふだん顔を合わせていない人でもすぐに仲良く、楽しく話せるのは、農民連女性部の仲間だからこそ」と発言。今年も奈良で開催する準備を進めているそうです。
 愛知県の酒井美代子さんは、「私のモットーは、一人で農業をやらないこと。みんなで、適材適所で農業をやりたい」と語り、大根が安くて困っていたところに、学校給食で切り干し大根を探している話があり、地域の農民連女性部の仲間や、社会福祉協議会と協力して加工を始めたことや、新規就農者の支援活動にも取り組んでいることなどを発言しました。

 


 

大盛会の夕食交流会
「わが家に後継者」の発言続々
持ち寄り料理も多彩に

多彩な持ち寄り料理に舌鼓

 女性部総会1日目の夜には、夕食交流会が行われました。
 今年は持ち寄り料理がない人でも気軽に参加できるよう、ホテルの夕食も用意され、漬け物や果物、加工品など農民連女性部恒例の持ち寄り料理もテーブルをにぎやかに彩りました。
 交流のコーナーでは、各県の女性たちが歌やダンスなどの出し物を披露。また持ち寄り料理の紹介などに加えて、日ごろ感じていることなどをスピーチし、「わが家の農業の後継者ができました」という、うれしい発表も相次ぎました。
 愛知県の酒井美代子さんと登壇した娘のチリタ香奈さんは、「国際結婚したパートナーが就農する準備をしていて、昨年は他県の農民連会員さんの農場まで視察に行きました」と述べ、会場いっぱいの拍手喝采(かっさい)が送られていました。