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声明 アメリカとイスラエルによるイランへの無法な武力攻撃を糾弾する 日本政府は直ちに攻撃中止を申し入れよ 2026年3月4日 農民運動全国連合会会長 長谷川敏郎(2026年03月16日 第1691号)

 一、アメリカとイスラエルは2月28日、イランに対し大規模な武力攻撃を行い、最高指導者ハメネイ師はじめ指導部を多数殺害した。民間人や子どもにも多数の死傷者が出ている。トランプ米大統領は「協議が気に入らないから攻撃だ」と先制攻撃を正当化し、体制転覆を呼びかけている。
 しかし、どんな理由があっても先制攻撃は明らかに国連憲章と国際法をじゅうりんしている。農民連は、アメリカとイスラエルに強く抗議するとともに、直ちに攻撃を中止することを要求する。
 一、日本政府はイランへの批判は行うが、アメリカとイスラエルによる国際法をじゅうりんする暴挙について一切批判せず、容認している。高市内閣は、アメリカ追従をやめ、両国へ抗議し、攻撃の中止を働きかけるべきである。
 一、ロシアによるウクライナへの侵略から4年、イスラエルによるガザの殺りくと破壊、1月のアメリカによるベネズエラ攻撃と大統領夫妻の拉致など、核保有軍事大国の「力の支配」による無法な振る舞いが続いている。このままでは世界の諸国民が築き上げてきた平和の国際秩序が崩壊しかねない。
 日本国憲法9条は、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威かく又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する」と定めている。政府は憲法に従い、両国に直ちに停戦を働きかけることを重ねて求める。
 一、石油資源のほとんどと食料の6割以上を海外からの輸入に依存する日本にとって、今回の事態の影響は計り知れない。
 現在、経済制裁によってイランからの直接的な資源輸入はないが、イランは窒素肥料の一種である尿素の世界第3位の供給国であり、製造に必要な天然ガスも世界第3位の生産国である。ウクライナ紛争で日本は小麦を直接輸入していなかったが、国際的な小麦価格の暴騰で小麦製品の価格が軒並み高騰した。このように、国際経済が密接に関連している中では、イラン攻撃が石油高騰を招き、化学肥料・燃料価格、輸送費などに大きく影響する。
 現状でもコロナ禍以来高止まりしている飼料・生産資材価格が農家経営を苦しめているが、さらに深刻な事態を招くことは必至である。今後の事態の推移いかんでは、政府が適切な対策を取らなければ、農畜産物の生産縮小や離農がさらに加速する恐れがある。
 まさに世界が平和でなければ、安心して農業生産に取り組めないし、消費者は安定した価格での食品購入もできない。
 農民連は、幅広い人々の平和への願いと運動に連帯し、アメリカとイスラエルによるイランへの武力攻撃中止を求めるために奮闘する。