アイコン 新聞「農民」

旬の味(2024年05月13日 第1600号)

 能登半島の地震、その後も各地で地震が続き世界的にも災害が頻発、やまぬ戦争と大きく変わった気候。なのに将来の国民の食料への備えも放棄し、戦争ができる国へと進む政権▼そして「経済安保保護法案」なるものの制定をもくろむ。心が重たい春。それでも自然の営みは巡り、田んぼの作業の始動! 種まき、苗のお世話と気の抜けない季節。昔から“苗半作”と言われているが農薬に頼らないためには“苗七作”と教えていただいた▼どんなお天気になるのか、用水は足りるのか?不安は尽きないが良い稔りを与えてもらえるよう頑張らねばと、芽吹く木々、ひなをかえすために頑張るつばめ、土から顔を出す蛙たちに元気をもらう▼出会う生き物たちの数が少ないのが気にはなるが…。菜の花畑の日本蜜蜂の姿も。お互いのいのちが響き合う時がある、いのちのすごさを感じると言われた方の言葉を思いだす。いのちを支える食料を与えてもらう農は、さまざまないのちが響き合う自然からの賜物だと改めて思う。(蛙)