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合同研究会「持続可能なまちづくりと農―都市型農園のすすめ―」開催 大阪都市農業研究会など農のある街づくりを学ぶ(2024年05月27日 第1602号)

都市農業の各地の事例を学びました

 都市農業振興に向けて合同研究会が大阪都市農業研究会と大阪食農研の共催で4月20日、大阪市の大阪府立労働センター(エル大阪)で開催されました。テーマは「持続可能なまちづくりと農―都市型農園のすすめ―」で、講師は新保奈穂美さん(兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科准教授)。会場とオンラインン合わせて37人が参加しました。
 新保さんは、2000年以降、気候変動、社会格差、フードシステムなどを背景に、都市部の「空き地」を利用したコミュニティーガーデンを軸とした農のある街づくりが世界各地で広がっていることを紹介。日本でも近年、取り組まれている次の5つの典型例を示しました。

都市の空間活用各地の事例紹介

 (1)宅地の空き地を活用した東京都墨田区の事例(2)市場商店街の空き地・空き家を利用した神戸市のケース(3)屋上を活用した六甲アイランド(4)低利用の都市公園を再活用した神戸市の平野コープ農園(5)担い手がいない農地を活用した東京都日野市の取り組み――です。
 新保さんは、事業の主体が誰になるかによってさまざまな事例が適用でき、「楽しい」をベースにどんなモチベーションでもスタートすることができると強調しました。