埼玉農民連、前進座歌舞伎を観劇! 農業と深い関係にある演目を堪能(2024年06月10日 第1604号)
埼玉農民連は5月18日、東京都豊島区立芸術文化劇場での前進座歌舞伎公演に会員10人が参加し、歌舞伎を堪能しました。
この日見ることができた二つの演目は、いずれも農業と深い関係のあるものです。「舞踏 雪祭五人三番叟」の三番叟(さんばそう)とは、五穀豊穣を願う祝いの舞です。全員女性の出演者による力みなぎる群舞と音曲で、前進座歌舞伎公演ならではのものでした。
「歌舞伎十八番の内 鳴神」の鳴神(なるかみ)は雷のことで、鳴神上人が約束をはたさない朝廷を恨み、怒りのあまり雷神となり雷を落とすという演目です。
雷鳴とともに雨が降り、農地に潤いをもたらします。
私の住む児玉郡上里町勅使河原の原耕地では、最近雷電神社の鳥居が住民によってリニューアルされ、雷神が大切にされています。
稲妻が稲の実りを促進するのは、雷の雷光により空気中の窒素(大気は窒素80%・酸素20%で構成されています)が分解固定され、窒素肥料となるからです。
農耕社会であった日本で古来愛されてきた伝統芸能の歌舞伎公演に、今後年に1度は必ず観劇してゆきたいと思います。
(埼玉農民連会長 立石昌義)