繁忙期のなかで大阪農民連阪南支部が2年ぶりに定期総会開催 コロナ禍の4年間で17人の仲間迎える(2024年06月17日 第1605号)

4年間で17人の仲間を迎えたことが報告されました
大阪農民連の阪南支部協議会(奥野洋司会長)は、繁忙期の中で2年ぶりに定期総会を5月26日に泉佐野市内で開催しました。総会では、食料自給率の向上、生産基盤の拡大、環境再生型農業の推進、3ケタの農民組合をめざす運動方針と新役員を選出しました。総会には、大阪農民連の中西顕治事務局長が出席してあいさつしました。
総会のはじめに、参院農水委員会での長谷川敏郎農民連会長の参考人質疑(5月14日)を視聴し、「食料・農業・農村基本法」改定案反対のために、国会請願署名をすでに530人分届け、追加署名を62人分送ることを確認しました。
昨年は、長年務めていただいた山下博会長が勇退し、若手の奥野洋司さんが新会長に就任しました。コロナ禍の4年間、農家の税金・産直・支援金申請・農業労災など多面的要求に応える活動に取り組むなかで17人の新しい仲間を迎えました。新組合員のうち50代以下が53%占めています。組合全体の構成も50歳代以下が3割以上を占めるなど、世代継承と若返りが進んでいます。
新しい組合員が自らの栽培紹介
総会に出席した新組合員4人が発言しました。
射手矢順子さん(60代)は「自然農法に取り組んで12年、5~6反で夏野菜、冬野菜を女一人で楽しんで栽培している。初めは虫に苦労したが、今は虫の天敵も育って、被害がない。有機栽培や自然農法などに取り組んでいる大阪の仲間と交流したい」と発言しました。
前田博史さん(40代)は「新規就農して12年。自然農法で米5反、野菜3反、竹の子、みかんを妻と2人で栽培している。ジャムなど加工もして、ネットを中心に販売。米は好評で30キロ2万円、それでも安いといって購入していただいている。自然農法では収量少ないのでは? の声があるが1反で7~8俵、多い方で10俵とれるなど、慣行栽培とそれほど差はない」と述べました。
田村良太さん(30代)は「自然農法に取り組んで6年目、泉佐野市の山間部を中心に8反ほど管理している。畑を耕すのに苦労している。使っていないトラクターがあれば譲ってほしい。売り上げが少なく、未耕作地や畦の草刈りなど請け負って生計をたてている」と発言しました。
今後、自然農法のほ場見学と交流会を企画することを確認しました。
主な新役員は次の通り。(敬称略)
会長・奥野洋司、副会長・粂雄二、事務局長・下村晴道(いずれも再任)