アイコン 新聞「農民」

旬の味

 今年の5月はかつてないほど雨が降りませんでした。しっかりした雨が降ったのは3日ほど。土はカラカラに乾燥し、農園内の草も例年より伸びも広がりも遅く水不足が如実に表れていました▼何よりも気がかりだったのは牧草の生育です。雨が降らないおかげで牧草の伸びが悪く不安を感じていました。6月に収穫する1番乾草は最も栄養価が高く、ここで十分な量が採れないと経営に多大な影響をもたらします▼現在1番乾草の収穫作業を行っていますが、例年よりも収量が少ない状況です。そんな中でも一部の牧草地では例年通りの量が採れたほ場もありました▼それが牛ふん堆肥を散布した牧草地です。わが家では堆肥不足のため一部のほ場にのみ散布していますが、散布した牧草地では十分な量の草が収穫できました▼堆肥による効果で土の保水力が増したことで水不足にも対応できたようです。化学肥料は確かに手軽ですが、異常気象が当たり前になった今の時代には有機的な考え方が重要になると思います。(K)