米、酪農・畜産危機を打開する個人要望書運動を呼びかけます 農民運動全国連合会(2024年08月05日 第1612号)

2023年産米の市中取引価格が2万円を超えるなど、米流通が混乱しています。市場に丸投げしたまま、過剰を口実に米を減産してきた結果、自然災害や消費動向のわずかな変化による混乱です。
すでに小売価格が5キロで平均300~400円ほど値上がりする一方、都内ではアメリカ産米が10キロ3400円で販売されています。
農水省は、需給はひっ迫していないと開き直っていますが、低米価に資材高騰や自然災害が追い打ちをかけて稲作からの撤退に拍車がかかっていることが最大の原因で、このままでは地域から稲作が消えてしまう非常事態となっています。
畜産・酪農家の経営も政府が「緊急パッケージ」で一定の支援策を行った昨年よりも、経営が厳しくなっています。エサ代などの生産費の高騰による経営悪化によってどの畜種でも離農が増えています。その中で、酪農家はこの1年間に700戸も減少し、離農ペースが加速しています。エサ代や資材の高騰は農民の責任ではありません。
不作や国際的な需給変動があっても、国民が安心して国内産農畜産物を食べ続けられるように力をあわせて農政を転換させる運動が緊急に求められています。
農民連は「米生産者の緊急要望書」「畜産・酪農家緊急要望書第2弾」で、一人ひとりの農家が政府に要求を突きつける「直訴運動」を呼びかけます。
(1)この要望書を全国でいっせいに取り組み、随時、政府への提出行動を配置します。「仲間ふやし集中期間」と連動させて農家を訪問し、各県の拡大目標達成にむけて取り組みましょう。
(2)この運動は、年内をめどに展開し、その到達点や政府の動きをみながらさらに発展させることをめざします。
(3)急いで意思統一を行い、単組や会員に要望書を届けて運動を開始しましょう。
※要望書は農民連のホームページからダウンロードできます。