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豪雨で田・畑に泥・ごみ流入 建物被害も 山形・庄内地方

泥とがれきが流入し、所々に水たまりができた梨畑(酒田市刈屋)

 山形県では7月25日の豪雨で酒田市と庄内町に特別警報が出され、大きな被害が発生しました。
 庄内地方では酒田市八幡地域(旧八幡町)を中心に家屋の浸水や農地への土砂流入などの被害が発生しています。
 庄内農民連では会員の被害状況について情報収集を進め、30日正午までに連絡が取れたところでは、「大きな被害は受けていない」という回答がほとんど。居宅への被害については「すんでの所で免れた」という回答が多く、雨漏りや倉庫の浸水は若干報告がありました。
 農地への被害については水田の冠水が多く、「水が引いて田んぼに入ってみないと本当の被害はわからない」という回答がほとんどです。

収穫前のだだちゃ豆が冠水。浸水した豆が変色し、収穫を諦めたところも(鶴岡市)

 水が引いた地域の一部では農道がごみで埋め尽くされ、その一部が田んぼに流入して稲を倒している状況が見られます。八幡地域の会員から「田んぼに土砂が流入した」との報告がありました。
 鶴岡市の朝日地域では田んぼののり面が崩れる被害も出ています。
 農業被害の全容が判明するにはもう少し時間がかかりそうです。
 (山形・庄内農民連のニュースから)

被害に遭ったら市役所・町役場に罹災証明の申請を!被害状況を写真撮影して各種申請に活用を!!

 災害で家財が被害を受けたときは、確定申告で「雑損控除」か「災害減免」のどちらかを選択できます(災害減免は時価の2分の1以上の被害があった場合のみ)。申告の時に「罹災証明書」または「被災証明書」が必要となります。各自治体では証明書の申請受け付けを開始しています。申請は窓口と郵送で行うことができます。
 事業資産の損失や復旧の費用は経費に計上できます。また損失分は3年間繰り越しができます。

証拠保持のため写真撮影をぜひ

 また、各自治体では「被災の記録となる写真」の撮影を呼びかけています。記録写真があれば各種証明書の交付申請や保険金請求に大いに役立ちます。被災の証拠がなくならないうちに早めに写真撮影を行いましょう。
 被害を受けた農地や水路などの農業施設の復旧には農水省の災害復旧事業が使える場合があります。同事業を受ける場合も写真などの記録は重要です。同事業には査定前着工制度もありますので、まずは自治体に相談をしてみましょう。
 お困りのことがあれば、お近くの農民連にご相談ください。