アイコン 新聞「農民」

旬の味(2024年08月26日 第1614号)

 小学校6年の息子が熱中しているのはなんと勉強。5年生の時に塾に行きたいと言い出し、家族会議を重ね、6年生から塾に通っている。塾の費用は、昔とはけた違いに高額だ▼私の小学生時代は漫画にはまり、ひたすら友人宅でも自宅でも漫画を読む毎日だった。夫はスポーツが得意で、野球とサッカーのクラブに入っていた。この両親の子として生まれ、本当に勉強に取り組むのかという心配は杞憂(きゆう)だった▼彼は塾がない日も家では集中できないからと自習しに塾に通う。帰ってきて、新しい知識を自慢げに話すのを多少我慢して聞く毎日になった。そんな息子は算数が苦手である▼そこで親も協力して算数を家族全員で取り組むことにした。朝の1時間ほどを使い算数の問題を解く。3人共通の1冊の問題集を使う。解き方をわかった人が教え合うシステム。夫や息子に教えてもらうことも多いが自分で解けることもあって私は初めて算数が面白いと思い始めた。子育てを通して未知の領域に入りつつある。(恵)