映画「奇跡のリンゴ」上映会 予想上回り会場はいっぱい(2024年08月26日 第1614号)
化学農薬・肥料の問題学ぶ
無農薬栽培の苦労に感動した
富山・小矢部支部

会場いっぱいに集い、学びました
富山県農民連小矢部支部は7月21日、映画「奇跡のリンゴ」の上映会を開催しました。30人を目標に会場を準備して臨みましたが、30人をはるかに超える50人の入場者で大盛況になりました。
無農薬栽培への挑戦を映画化
2時間余りの上映の終了後、討論。リンゴ栽培に伴う農薬の問題は、化学肥料や化学農薬による生産拡大が進み、戦後食糧難を解決してきましたが、同時に生産者や消費者の人への影響が深刻な事態となり、化学肥料による収量増大は、病気と害虫をよび、その対策として化学農薬による対策が進む、といういたちごっこが戦後の農業の姿となってきました。
「奇跡のリンゴ」は、農薬に苦しむ農民への影響を告発して、これとのたたかいに挑戦してきた木村秋則さんの実話に基づくものでした。
こうした農薬の面積当たりの使用量は世界の中でも、日本が飛びぬけて多く、人への影響は、特に子どもたちに現れています。
市長は給食に有機米使用約束
そのために、給食に農業を使わずに栽培される有機米を使用するよう求める市長への要望に対して、市長は少量ではあるが使用するように関係部署に指示し、給食食材の農薬残留値の定期検査や市内の農家に広く有機農業をすすめるための協議会をJAとともに立ち上げることも表明しました。
土の中の微生物生かす農業こそ
化学肥料や化学農薬の使用は、同時に地球環境にも大きな影響を与えています。化学農業による土からのCO2の放出を止めない限り、異常気候問題を解決することはできず、地球温暖化に進みます。
今、私たちに問われているのは、戦後の農業が工業化(化学肥料と農薬に頼り、大規模化一辺倒)してきたことを見直し、家族農業を守り、食料自給率38%を向上させることです。
参加者からは、「無農薬栽培の苦労に感動しました。家族愛が素晴らしかったです」「無農薬のリンゴ栽培を10年も続けて成功したことに感動しました」などの感想が寄せられました。
(富山県農民連小矢部支部ニュースから)