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農のこころ 穂孕期わが家の雀何処へか 岡 久幸(2024年08月26日 第1614号)

 俳誌『みすゞ』から。稲の背丈が伸びて茎が膨らみ始める頃を「穂孕期」とも言う。八月の初旬である。まもなくすると淡い黄緑の稲穂が出る。家の軒先に寄り付いていた雀は古米や残飯も頂いていたのか。雀は穀類など餌にするため、作物を作る外敵だが、山野の餌場の広がりで、彼等も何処かで生きているだろう。