農のこころ 一声や爺のねぎらう稲の花 丸山美沙夫(2024年09月02日 第1615号)
まだ薄緑色の稲穂がぞくぞくと出始める。畦草を刈り、水回りしてこの日を待っていた。稲穂が出るとすぐ穂の粒先に「稲の花」が咲く。見落としてしまうほどの小さな白い花である。それも二、三日で田面から散ってしまう。丹精込めて育ててきたからこその観察と感動が思わず一声となる。稲穂への労いも込め。
まだ薄緑色の稲穂がぞくぞくと出始める。畦草を刈り、水回りしてこの日を待っていた。稲穂が出るとすぐ穂の粒先に「稲の花」が咲く。見落としてしまうほどの小さな白い花である。それも二、三日で田面から散ってしまう。丹精込めて育ててきたからこその観察と感動が思わず一声となる。稲穂への労いも込め。