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京都 農民連女性部 新婦人府本部 初めての懇談会で交流 中山間地での米づくりの苦労を共有 学校給食に有機米を、地産の食材を(2024年09月16日 第1617号)

さらに交流を広げようと和やかに懇談しました

 8月23日、京都農民連の女性部と新日本婦人の会京都府本部の初めての懇談会が2年越しで実現しました。美山農民連の女性部役員で米や京野菜を生産する久野朋江さんと三﨑正子さんら4人と新婦人府本部の会長・産直部長ら4人の計8人が、亀岡市の京都産直センターでお弁当をいただきながら和やかに懇談しました。
 まずは自己紹介から。美山の女性部はこの30年あまり、毎年の稲刈り・田植え交流会で人気の「野草の天ぷら」を出店していただいています。また、産直の野菜などで伝統食をつくる新婦人の「おしゃもじクラブ」で、丹後の女性生産者に“ばら寿司(ずし)”の作り方を教えてもらっています。
 さらに、昨年6月の生産者リレー交流会では、府内各地から女性生産者にも来ていただいて、農業と産直運動に対する思いを直接お聞きすることができました。新婦人の参加者がとても感動していたことなども振り返りながら、あらためて日頃の産直運動にお礼を伝えました。
 店頭から米が消えていることが話題にのぼると、「なんで突然こんなことになっているのかわからない」と三﨑さん。「田んぼよりも低い位置に川が流れているので、10キロ先の上流から水路を引いている。小さな田んぼがあちこちに散らばっているので、草引きもいっぺんにできずに大変」など中山間地での米作りの苦労を話してくれました。
 お互いに子育てや介護をしながら生産し働いているので抱える悩みも共通しています。農業だけでは家計が回らず、「子ども2人が大学に通っている頃は、かけもちでパートに出ていた」という久野さんの言葉には、本当に学費が高すぎると共感のため息がもれました。
 新婦人からは、亀岡市が学校給食に有機米を推進し、3年間で25農家に広がっていることや、伊根町では100%町内産の食材で学校給食を提供していることなどもふれながら、「子どもたちの学校給食など未来につながる農業へこれからも力を合わせていきたいですね」と話しました。
 来年は産直運動スタートから35周年なので、「ぜひ、女性生産者と新婦人との交流企画を」とこれからさらに交流が広がるのが楽しみです。
 (新婦人京都府本部会長 澤田季江)