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カメムシ被害 全国で多発!!

京都農民連 春先から果樹に大発生 府に緊急要請し対策支援を実現

府に緊急要請し、対策が実現しました

 全国で、春先から果樹に対するカメムシの被害が大量に発生しています。
 京都府北部では、桃、梨が被害を受けており、クマの被害も受けていた桃の生産者は「来年はもう作らない」と話しています。梨も8割被害が発生し品質も低下しています。
 京都産直センターは「へこんだところはカメムシの吸った跡ですが、皮をむくと問題ありません。カメムシの被害はありますが、今年は甘みがありみずみずしく育っています」とボックスニュースで知らせて届けています。
 京都農民連は、日本共産党府議団と一緒に、府にカメムシ対策支援を求めて要請を行い、このたび果樹カメムシ類の防除に用いた農薬や草勢回復用肥料の経費を支援することが決まりました。
 5月2日から同年産果樹の収穫までに使用した追加防除の農薬代や追加施肥の肥料代の2分の1を補助する内容です。
 3戸以上の販売農家が組織する営農組合などが対象です。

愛知 次郎柿産地・豊橋 ほとんどの畑の柿が被害甚大

被害を受けた柿

 愛知県豊橋市は次郎柿の産地ですが、昨年ごろからカメムシが多く発生し、今年は通常の100倍ともいわれるほど大量発生しています。
 わが農園では、8月中旬ごろまでは順調に柿の生育もよく多くの実をつけていましたが、少し離れた地域ではカメムシが発生しているといわれていました。当園ではいなかったのですが、台風の影響か、雨が降り続き、その間にカメムシが飛来し農薬散布ができない間に柿にびっしりと虫が付き、8月に柿がボトボトと落ち150個ほどついていた柿が半分ぐらいになりました。
 その後も吸われ続け見るも無残な柿となってしまい、ほとんどの畑の柿が被害にあいました。
 畑に出て柿を見るのも切なく、1年何をやってきたのかとがっくりきている私たちです。
 (愛知農民連 原田愛子)

被害実態把握し自治体に要請を

 カメムシ被害は果樹だけでなく、米、野菜、花などにも出ており、品質にも影響しています。各農家に足を運び、実態を把握することが求められています。自治体などに実態を伝え、対策の拡充などを求めて要請を強めましょう。