旬の味(2024年12月02日 第1628号)
総選挙が終わり、自民党が過半数割れし、これを良かったとするのは、私たちの声にかかっているのかと。国民の一人、農業を生業(なりわい)とする者として、どうしたものかと考える▼作物は命の源。一定の社会的責任を負うべきなのだが、実態はどうだろう。赤字にしないことを念頭におくと、いかに経費をかけずに収量を上げるかに振り回され、安心して安全に食べる人の健康を担っていることが薄れたりはしないか。特に効き目のある殺虫剤、人体への影響はないのか?▼いずれにしても作物の価格が経費と関係なく決められる。生産者だけの問題で解決はできない。農業従事者の高齢化が言われAI(人工知能)を導入する話も聞かれるが、AIはご飯食べない・服着ない・靴履かない。長い目でみると日本の経済が成り立たなくなるのでは?と懸念する▼できた作物が安全・安心で「おいしかったよ」と言ってもらえることで私の命も救われる、そんな社会を想像しながら添加物が入っているであろうみそで汁を作っている。(麻)