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群馬県母親大会 食と農の分科会 甘楽町の有機農業の取り組み交流 有機野菜を学校給食に出荷(2024年12月02日 第1628号)

発言する強矢代表(右)。左が山田議員

 「改憲・軍拡NO! 今守る いのちとくらし・こどもたちの未来」をスローガンに第62回群馬県母親大会が11月10日、富岡市で開催されました。
 午前中の分科会は「食と農で町を元気に―オーガニックビレッジ宣言―」に参加しました。群馬農民連の目黒奈美子事務局長が司会を務め、西毛農民連の会員4人が参加しました。
 「甘楽(かんら)町オーガニック推進協議会」の山田邦彦議員(日本共産党)が、会の取り組みについて報告しました。
 甘楽町は1980年代から「甘楽町有機農業研究会」や「甘楽町ふるさと農園」が中心となり、有機農業に取り組んできました。昨年10月には「オーガニックビレッジ宣言」を群馬県で最初に宣言。山田議員は2022年の議会の一般質問で「学校給食に有機食材の活用を」と提案し、「オーガニックビレッジ宣言」を甘楽町で宣言するよう働きかけてきました。
 宣言をしたことにより国から初年度1千万円の予算が付き、3年間で2千万円の予算が付く予定です。
 次に、「農業生産法人菜の花プロジェクトin甘楽」の強矢(すねや)義和代表が報告。
 強矢さんは、20年前から遊休農地解消のため菜の花を栽培し、現在12ヘクタール以上、80カ所に畑が広がり、菜種油だけでなく、大豆・小麦も栽培し、しょうゆ・納豆・とうふの原料を地元の業者に提供しています。また「甘楽町有機農業研究会」に所属し、有機JASの9ほ場で有機大豆、有機ほうれん草を栽培し、ほうれん草は甘楽町の学校給食に出荷していることが報告されました。
 有機栽培に取り組むのは非常に大変で、除草に手間がかかり、また生産コストも高くなるので、購入してくれる消費者の深い理解が必要だと思いました。
 午後の全体会では、オープニングに安中市在住の上原梅玄さんによる津軽三味線の演奏。発言のひろばでは「ジジババ子ども食堂」の宇佐見義尚代表による安中市子ども食堂の活動の取り組みが紹介されました。
 記念講演はフォトジャーナリストの安田菜津紀さんが、「共に生きるとは何か―難民の声、家族の歴史から考えた多様性―」をテーマにガザ地区やシリアの多くの写真とともに講演されました。
 (群馬農民連副会長 上原正)