アイコン 新聞「農民」

農のこころ 柿むくや母に似てきし指使い 中村 喜子

 俳誌『みすゞ』から。たわわに実った柿の皮剥きをして干柿を作る。信州の市田柿も良く知られている名産地である。晩秋の頃から初冬にかけて、軒先に吊るされている景は見事な風物詩ともなる。寒暖差を利用して干柿を作る。母に仕込まれた柿剥きも、今はすっかり身についている。「母に似て…」の見事な継承が。