旬の味
私が就農した1967年、米は政府が買い入れ、価格は60キロ約8千円でした。買入価格は毎年上がり、85年頃には約1万8千円に。「米が2万円になれば」と期待したのですが以後毎年下落▼今年産米の相対取引価格は10月、60キロ平均2万3800円と農水省は発表。生産者から「これくらいの価格で売れないと採算が合わない」との声▼生産者米価が2万円台の価格で推移することを望みますが、消費者価格の高騰で家庭での米離れ、病院・学校等の給食、外食産業で安い外国産米の使用の拡大を危倶しています▼95年に廃止になった食糧管理制度を、現状に沿う形で復活させるべきと思います。政府は米を管理し、需要、備蓄に見合った数量を、農家から生産と生活を保障する価格で買い上げ、消費者には年間を通して、家計を圧迫しない価格で売り渡す▼食管制度の廃止理由を政府は、売買の逆ざやで赤字が膨らんだからと言いますが、私たちの命を守る米の売買逆ざやに税金を使うことに反対する人はいないと思います。(よ)