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組織大きくし農政変えよう 小松名誉教授、長谷川会長が講演 農民連中国ブロック研究交流集会(2024年12月16日 第1630号)

講演する小松名誉教授

 10月24、25の両日、岡山県美作市で農民連中国ブロック研究集会が開催され、中国5県から38人の参加がありました。
 集会1日目は、農民連全国連の長谷川敏郎会長が、10月の衆議院選挙で与党が過半数割れをしたことに触れながら、政府の農業政策を批判しました。
 米不足と消費者価格の高騰に何も手を打たなかった政府への批判が選挙結果に現れたと明言。「今こそ農民連の出番。税金だけでなく日常的な結びつきで組織を大きくすることが、政府の農業政策を変えていくことになる」と訴えました。
 続いて岡山大学名誉教授の小松泰信さんが、「食料安全保障への国民の理解醸成と農民連の役割」について講演。食料が、人間の生命の維持に欠くことができないものであること、将来にわたって食料安全保障の確保が図られなければならないことを訴え、食料の国内生産、備蓄、供給を安定的に行うことが国の役割だと述べました。
 農業など第一次産業は平和的国防産業なので、国が最も力を入れるべきであり、食と農との関わりなど主権者である消費者、国民に訴えることで国の食料政策を国民本位に変えていかなければならないと、時折ジョークも交えながら解説。最後に農民連への期待を語りました。
 2日目は、(1)税金対策、(2)獣害対策、(3)自治体対策3つの分科会で意見交換しました。
 最後に岡山県連から広島県連へブロック集会の資材を引き渡し、集会を終えました。
 (岡山県農民連 児島和則)