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農民連が第26回定期大会開く 今こそ強く大きい農民連をつくろう(2025年01月27日 第1635号)

食と農の危機を招いた自民党農政を転換するチャンス!
過半数割れした自公政治を退場させ、平和を守り、食と農を再生する政治を実現する国民大運動を巻き起こそう!

 農民連第26回定期大会が1月15~17日までの3日間、都内で開催され、全国から代議員、評議員などあわせて約180人が集いました。全国で、「第26回大会を成功させる仲間づくり大運動」に取り組み、大会期間中も含めて会員は約50人、新聞「農民」読者を約130人増やす成果をあげて開催されました。

 

各界のあいさつ5野党勢ぞろい

報告する藤原事務局長

 小倉毅副会長が開会あいさつ。「コロナ禍以降、全国の仲間がリアルに集うと元気と力がわいてくる。『食と農の危機を招いた自民党農政を転換するチャンス! 今こそ強く大きい農民連をつくろう』のスローガンにもとづく運動方針を、みなさんの旺盛な討論で確かなものにつくりあげよう」と呼びかけました。
 長谷川敏郎会長が「2025年は政治と農政の流れを変える年。今大会が、従来の枠を超えた全国の新しい芽生えを学びあい、経験を交流する大会として歴史に残るものになるようがんばろう」とあいさつしました。
 初日と2日目で、全労連の黒澤幸一事務局長、日本婦人団体連合会の小畑雅子会長、一般社団法人日本米穀商連合会の相川英一専務理事、新日本婦人の会の米山淳子会長、全国商工団体連合会の太田義郎会長、「平和・民主・革新の日本をめざす全国の会」の五十嵐仁代表世話人の6人の来賓があいさつ。
 一昨年からの「酪農・畜産の灯を消すな」「政府は国民の主食・米に責任をもて緊急行動」「食料・農業・農村基本法改定反対」の運動の発展を反映して5野党の代表があいさつ。日本共産党の紙智子参院議員が会場にかけつけたほか、立憲民主党の田名部匡代参院議員、国民民主党の舟山康江参院議員、れいわ新選組の八幡あい衆院議員、社民党の大椿ゆうこ参院議員がビデオであいさつしました。

 

諸階層と連帯し多様な要求実現

強く大きい農民連めざして団結がんばろう!

 藤原麻子事務局長が常任委員会からの報告を行い、23年1月に開催した第25回大会からの2年間は、「米価の大暴落、ウクライナ侵略と円安による食品やあらゆる資材、光熱費の高騰、酪農・畜産危機、基本法改定、その直後の米不足など、国民の食料と農業にとって激動の連続だった」と振り返りました。
 農民連は、全国各地で広範な諸階層と連帯してたたかい政治を動かし、政治とカネ、戦争する国づくりへの暴走などに対して、自民党政治を終わらせる国民のたたかいとも合流し、総選挙で政権与党を過半数割れに追い込んだと指摘し、「国民が、破たんした自民党政治に代わる新しい政治を模索する段階を迎えた」と述べました。
 こうしたもとでの農民連の当面のたたかいの基本として、自公の過半数割れを農民や国民の要求を実現する絶好のチャンスととらえ、市民と野党の共闘で安倍政権以来の新自由主義による最悪の農政を転換し、食と農の危機を打開するために全力を尽くすことを強調しました。
 次に、農民の多様な要求の実現に全力をあげ、アグロエコロジーの実践、離農防止と新規の担い手を確保する要求運動、地域から生産を拡大する運動を発展させつつ、食と農の危機を打開する国民運動に発展させる必要性を強調。組織の後退から前進に転化させ、運動と組織のすそ野を広げ、新聞「農民」の読者を広範な農民や農業関係者、市民に広げること、特に、次世代を担う青年のなかに組織を作ることに全力をあげることを呼びかけました。

 

学習や集い開き参院選たたかう

 25年春の運動は、税金をはじめとする要求運動に力を集中するとともに、3月に策定予定の「食料・農業・農村基本計画」に食料自給率向上、食料支援制度、農家所得を確保するための支援策、米不足解消や酪農畜産支援などの実効ある施策を明記させるたたかいを呼びかけました。
 さらに、「米の増産、酪農・畜産危機打開など、農政を具体的に動かす大事な局面が続く。そのたたかいは夏の参議院選挙で自民党政治を終わらせ、農政の抜本的な転換をめざす連続するとりくみだ」と述べました。
 歴史的な大変動とチャンスの今、大事なことは「対話こそ、運動と担い手を広げるカギ」という組織活動の原点に立ち返ることにあり、コロナ禍や農業経営の危機の中で、「地域に打って出て、私たち農民連の歴史的奮闘で日本農業の危機打開をめざそう。いまこそ、すべての組織で食と農の危機打開の学習や集いを対話の絶好の機会として広げよう」と訴えました。
 2、3日目は活発な討論が行われました。(次号で詳報)
 最終日の17日は、大会決議の採択、新役員の選挙に続き、特別決議「過半数割れした自民党政治を退場させ、平和を守り、食と農の危機を打開する政治を実現する国民大運動を巻き起こそう!」が採択されました。
 根本敬副会長が「一人の人間として信頼し、ともにたたかい、ともに成長していく多くの農民たちと、食と命を守るたたかいを続けていこう」と閉会あいさつ。最後に参加者全員による「ビバ、農民連!」のコールで閉会しました。

 

レセプションも盛大に開かれる

 初日は、レセプションが3大会ぶりに行われ、「日本列島3000キロ ふるさと味自慢」をテーマに全47都道府県から自慢の逸品がそろい、日ごろから運動、事業、産直などで交流のある団体・個人が多数集い、舌鼓を打ちながら交流しました。