特別企画「オーガニック給食に向けた生産者の役割」 有機米生産に挑戦しませんか 静岡県農民連第50回記念大会(2025年03月03日 第1640号)

有機米生産について語り合った記念大会
静岡県農民連は2月3、4の両日に第50回記念大会を浜松市内で開催しました。1日目には、「~オーガニック給食に向けた生産者の役割~有機米生産に挑戦しませんか」と題した特別企画を、しずおかオーガニックウェブの吉田茂代表を講師・助言者に招いて行いました。
はじめに吉田さんから、「みどりの食料システム戦略」をはじめとするオーガニックの動き、静岡県下の学校給食の市民運動などの紹介がありました。「オーガニック給食を進める上で、有機米から始めることは大きな可能性がある」と吉田さんは強調。その理由として、「栽培技術の点でも物流の点でも、野菜や果物にない有利な面がある。現在有機米を作っている農家はほとんど売り先が決まっており、学校給食に振り分ける余裕がない。新たな生産に挑戦することは非常に重要です」という発言に注目が集まりました。
その後、各地からの実践報告を行い、交流しました。30年前から有機栽培に取り組む中道農園や有機米給食に挑戦してきた新城農民連(愛知)の経験は大変刺激になり、参加者からも多数の質問が寄せられました。「実際にやってみるとなかなか大変だぞ」というのが実感でした。
農民連会員のほかにも、新日本婦人の会や学校給食の運動を進める市民団体の方の参加もあり、消費者・保護者からの思いも伝えられ、とても励みになりました。
県米部会として、「引き続き学習に努め、有機米生産を広げ、学校給食への道を模索していきましょう」と確認しました。
(静岡県農民連副会長 吉川利明)