若者憲法集会2025 学習会「おにぎりと憲法」 農民連青年部が主催 「食を生み出す農業を守る」憲法の基本 米不足の根本にアメリカ言いなり農政(2025年06月09日 第1653号)
「食を生み出す農業を守ることは憲法の基本」「国民を養えない政治は変えるしかない」とアメリカ言いなり農政への怒りに若者の共感が広がり、「お米が普通に買える政治を」「農業守れ」の声が銀座に響き渡りました。
農民連青年部は5月25日に開催された若者憲法集会2025の関連企画として、米問題から農政全体を考える学習会「おにぎりと憲法~ノーライス・ノーライフ」を開催。会場いっぱいとなる60人以上が参加し、30人以上から感想が寄せられました。
食は生存権! 権利が危機に

学習会には会場いっぱいの人がつめかけました

デモ行進でも「米を守れ!!」とアピール
学習会では青年部の渡辺信嗣事務局長が講演しました。若者憲法集会ということで、憲法の理念である「平和的生存権」を紹介しながら、「まっとうな食品・安心安全な食品を選んで食べることは生存権にも認められた権利ではないか」と食へのアクセスや食を選択する自由は憲法に通じる権利だと訴えました。「今、米不足によってこの当たり前の権利が危機にさらされている」として米不足の背景にアメリカ言いなりの無責任な農政があることを解説しました。
また、資材の高騰などから、生産者価格からみると決して高すぎるわけではないことも説明。「30年間、実質賃金が減り続け、国民の購買力も低下している。地域で林業の衰退や、規模拡大一辺倒の農政が進み、地域に人がいなくなっている」と指摘しました。
生産基盤を支える所得補償・価格保障の実施と、地域社会を支えるための最低賃金引き上げや中小企業支援、医療費の免除や子育て支援など、「すべての人が人間らしく暮らせる憲法の理念を実現する政策が日本社会再生には不可欠。そのためには新自由主義・自己責任論を押し付ける政治を変える運動が必要だ」と呼びかけました。
イモだらけの食事に驚き
参加者からは、「農水省の緊急事態の食事メニューに驚いた。イモだらけ」「農業を守ることは最大の国防なのに、真逆の政策が行われている。政治家は何を考えているのか」「お米が買えないのは値上がりのほかに、賃金が増えないことも大きい」「農産物を輸出して輸入品を食べるのはおかしい。今の事態の根底に日米安保条約がかかわっているとは思わなかった」など、驚きや関心の声が多数寄せられました。
集会後のデモ行進でも、「お米が普通に買える政治を」「農業守れ」と訴えながら、銀座の街を1100人が歩きました。