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静岡・新婦人産直学習交流会 米産直3割増、産直会員100人を増やそう!(2025年07月07日 第1657号)

心通う展望の見えた交流会に

米情勢学習

 静岡県農民連と新日本婦人の会静岡県本部・産直友の会は6月10日、オンラインで米産直に取り組む11支部とつなげて、産直学習交流会を開催しました。12カ所で約50人が参加しました。

吉川副会長から米情勢の報告

浜松でも生産者と交流し3割増を確認しました

 はじめに吉川利明県農民連副会長から、米情勢の報告があり「令和の米騒動は、『時給10円の米作り』で生産意欲が削がれた上に、需給ギリギリに生産を抑え込んだ結果、23年産の生産量が消費量より44万トンも不足したこと、農水省はその状況を把握していたにもかかわらず、昨年秋に備蓄米の放出を拒否したことが、米不足、価格暴騰を招いた」と暴露しました。
 「小泉農相の備蓄米の随意契約は、農政史上最悪の米流通破壊だ」と厳しく指摘し、このままでは「農家には時給10円の米作りが押しつけられ、米屋はつぶされ、米の需給バランスは崩され、備蓄米制度は破壊され、外米輸入拡大に道を開くものだ」とその問題点を解明。消費者と生産者との連携強化、参議院選挙での農政の抜本的転換の重要性が強調されました。
 県農民連の山本博之事務局長から、生産の状況や価格提案があり、産直友の会事務局の武藤弥生さんから、米情勢の学習と拡大方針が提起されました。

米作りがんばる生産者から決意

交流の様子。ブルーベリー狩りで農業クイズを楽しみました

 交流会では、まず農民連から「昨年は注文を制限してもらい申し訳ない思いをしたので、今年は耕作放棄地の復田など、昨年の1・5倍の作付けをした。増やしても大丈夫」「トラクターが壊れて辞めようと思ったが、新しく購入した。がんばる」などの状況と決意が語られました。
 新婦人もすべての支部から発言があり、「米産直に取り組んできて、本当によかった」「今年の5月から減量対応で困ったが、25年産は増やしていいと聞いてみんなに声をかけたい」「田植えの忙しい中でも生産者に参加してもらい、米を作りたい、農業を守りたいという気持ちがひしひしと伝わってきた」「安いから買いたいではだめ。新婦人の産直は日本の農業を守りたいという生産者と消費者の運動だということもしっかり訴えていきたい」などそれぞれの思いが出されました。
 最後に、新婦人の田中嶋直子会長から「秋には全国大会があります。産直友の会の取り組みで、仲間が増やせる展望が見えてきました。すべての支部で3割増目指し、全県で100人以上の産直会員を増やしましょう」との訴えがあり、参加者全員で確認しました。