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思想・信条の違い超え初めての画期的な合意 日本原水協事務局長 安井 正和(2025年08月11日 第1662号)

 今回の共同アピールは、被爆80年にふさわしく何かをできないかという原水禁、原水協双方の意見交換の中で、現在の情勢が核兵器の使用も起こりうる核戦争の瀬戸際といわれる状況をふまえて共同アピールの構想が生まれ、日本被団協の代表と協議して3者で合意に達し、共同アピールの発表に至りました。
 原水禁と原水協が共同してのアピールは、1960年代の原水爆禁止運動の分裂後、今回が初めての画期的なものです。
 7月23日の共同記者会見のもようは、NHKが夕方6時のニュースで報道したのをはじめ、共同通信、時事通信、朝日、毎日、日経をはじめ全国と地方の40近い報道各社が新聞紙上やウェブで配信するなど大きな注目を集めました。「よく出してくれた」「とても励まされる」など歓迎の声が寄せられています。
 とくに、日本被団協の田中熙巳代表委員をはじめ役員のみなさんが、今回の共同アピールをとても喜んでいます。田中さんは共同記者会見で、「被爆80年を迎える年であり、昨年日本被団協がノーベル平和賞を受賞するという画期的な動きに、いままで一緒にやれなかった原水協と原水禁という大きな組織が力を合わせてこれからやっていこうということは被団協としてうれしい」と述べました。
 共同アピールは、思想、信条、あらゆる立場の違いを超えて、被爆の実相を広げる行動を全国でくりひろげることをよびかけています。「共同アピール」を力に草の根から行動を広げ、目前にせまった原水爆禁止2025年世界大会を必ず成功させたいと思います。