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要求引き出す対話に力点 地域密着で農家を支援 農民の要求を実現するのが農民連(2025年09月29日 第1668号)

大阪農民連 阪南支部の仲間づくり

農家と対話する下村事務局長(右)と江川拓志さん

 大阪農民連阪南支部協議会では、新規就農者の要求を聞きながら入会と新聞「農民」の購読を勧めています。
 下村晴道事務局長、米、野菜農家の江川拓志(ひろし)さんは2月に開催した「有機米づくり」学習会に参加した新規就農者のYさん(30代)を訪問。借り受けられた畑は、条件が恵まれない所も。石が多く水が流れやすい畑なのに水不足で大変です。高温でオクラは曲がり、水なすにも被害が。
 Yさんは、国や大阪府に対し「ため池の管理も高齢化で大変。管理しきれません。今後も夏は水不足が続くと思う。用水路の掃除も農家だけではやり切れないから、どうにかして」と話します。
 下村さん、江川さんから、「農家の要求実現を目指すのが農民組合です。販路も広がるし、税金や制度も学び合い改善を目指します。農民連食品分析センターもあるので、入会を」と紹介。その場での入会には至りませんでしたが、Yさんは、「前向きに考えます」と返答していました。

 

次世代が活躍できる組織になろう!

 阪南支部では、49歳以下の会員が約3割を占めています。こうした次世代農家が活躍できる組織になろうと今年、30代の江川兄妹を役員にも選出しました。
 この間入会している若手農家は、農業情勢や確定申告、行政の補助制度を「知りたい、学びたい」との要求から入会しています。こうした声に応えるために、税金相談員の育成、大阪府の担当者を迎えて「新規就農など国・府の支援事業を学ぶ学習交流会」を企画しています。
 下村事務局長は「先日も農業高校に通っている17歳の青年が家族とともに『卒業後、就農したいので相談にのってほしい』と訪れています。農業に自分の将来を託そうと模索する青年も少なくありません。こうした次世代の希望に応えられる農政と、それを支援できる魅力ある農民組合をめざしてがんばりたいと思います」と話しています。