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農のこころ 実を急ぐ蕎麦に慈愛の夕陽差す 塩澤やとし(2025年10月20日 第1671号)

 俳誌『みすゞ』から。蕎麦は生育期間が短い。春蒔きは夏蕎麦となり、夏蒔きの秋蕎麦は九月中下旬に花が咲き、受粉して実がつく。旱や雑草に負けずに成長するため栽培しやすいのが特徴。反面、徒長して長雨で倒伏すると全滅することもある。しっかり受粉して実入りを待つ時。「慈愛の夕陽」にこもる詩情感が。