旬の味(2025年11月24日 第1676号)
私は元公立校の教員です。農業を始めて10年、教員時代に感じていた税金から給料をいただくことの重さから解放されました。その重圧の経験から、補助金に敏感です▼公務員給与と同じく補助金も原資は税金です。私の場合、新規就農支援制度、コロナ禍の持続化給付金等を申請し活用してきました。常に受給に見合いたいと心がけています▼指導農業士の先輩が「就農時にこれから国民のための食料生産を担うのだと武者震いした」と語ったように、農業は暮らしの基本、食料安保の要となる大切な産業です。農業振興に補助金を活用することは誇りに反しない▼ただ、公務員給与をもらうのとは違う違和感が。補助金で国の農業政策に従わせ、その政策はコロコロ変わる。「みどりの食料システム戦略」など、よい政策と見えたものが、大企業に補助金が流れ込む金もうけにすり替わっている。補助金に振り回されないよう自立したい。私たちが払った税金の使い方に自分ごとの意識を持とう。軍備より暮らし!(五)

