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農家と対話し農民連を語ろう 農政を変える大きな風を巻き起こそう(2026年02月02日 第1685号)

総選挙で勝利し、春の大運動成功へ
農民連全国委員会
仲間増やしと新聞拡大の波を

 農民連は衆議院選挙を目前に控え、春の大運動に取り組んでいる1月22、23の両日、全国委員会を都内で開き、会場に71人、オンラインで約40人が参加しました。

党利党略の解散 反自民放棄の中道

報告する長谷川会長

 長谷川敏郎会長があいさつ。「国会が解散され総選挙が行われる。高市・自民維新政権による国民生活そっちのけ、高い内閣支持率を当てにした党利党略の『自己都合』解散、国政上のあらゆる面での行き詰まりから逃れるための解散」だと指摘しました。
 立憲民主・公明両党が新党「中道改革連合」を立ち上げたことにふれ、「立民は、これまで掲げてきた安保法制や原発に対する姿勢が消え、公明の政策を丸のみした。『市民と野党の共闘の土台』を壊し、『自民党政権を倒して政権交代』のスローガンを放棄し、自公政治の継続に他ならない」と批判しました。
 米の問題では、米が買えない低い賃金、30年も下がり続ける実質賃金を押し付けた財界の言いなり政治が問題だと述べ、多くの国民は「令和の米騒動」を体験し、食と農の危機を「自分事」として受け止め、農民連のたたかいとも相まって国政上の大きな争点に押し上げてきたと指摘しました。
 さらに、去年、全国の過半数の都道府県に広がった「令和の百姓一揆」の要求の一番の柱は「農家に所得補償を」であり、いま求められているのは、農家への所得補償(直接支払い)を実現し、備蓄米確保、米の増産に舵(かじ)を切ることだと強調しました。

歯止めなき輸入か 所得・価格保障か

 選挙後の通常国会では、食糧法「改正」、それに続く27年度からの「水田政策の見直し=米改革」政策が行われようとしていると指摘。水田活用直接支払交付金制度をやめ、農家に自己責任を押しつけ、大区画化・スマート農業などを推進することであり、これまでの水田を水田として守る考え方そのものを放棄し、国の水田政策からの完全撤退だと批判しました。
 総選挙では、「農家への所得補償と価格保障で国民の主食である米を守るのか、それとも外国米の歯止めない輸入に道を開き、飢餓の国になるのか」が問われていると強調しました。
 春の運動は、税金の自主申告の学習会や計算会のなかで、農家の経営を守り、要求を聞き出し運動化する絶好のチャンスであり、同時に農政に関心が大きく高まり、仲間で議論し学びあう機会だと指摘。「この条件を大いに生かして、総選挙と春の運動を大きく広げよう」と呼びかけました。
 来賓からは、日本共産党の岩渕友参院議員がオンラインで、立憲民主党の徳永エリ参院議員、国民民主党の舟山康江参院議員、れいわ新選組の八幡愛衆院議員、社民党のラサール石井参院議員が録画であいさつしました。

世論を動かした1年を振り返る

 岡崎衆史事務局長代行が常任委員会からの報告を行い、世論を動かしてきたこの1年を振り返りました。米を守るたたかいでは、「農民」号外が50万部活用され、全国で多くの学習会が開かれた結果、政府は、備蓄米を放出せざるを得なくなり、野党がそろって所得補償・直接支払いを公約するところまできたと指摘しました。
 このたたかいは、畜産、野菜、果樹など農業全体の生産を守る土台であり、所得補償政策の実現に向けて、今後、(1)地域から運動を広げ、県・自治体に意見書を提出、(2)学習会や集いを開く、(3)食健連運動と令和の百姓一揆に取り組む--などの運動を広げることを呼びかけました。
 組織と仲間づくりの問題については、多くの地域で、会員、新聞「農民」の読者が減っていることを率直に指摘。一方で、前進している地域があることを紹介し、そこで共通しているのは、(1)集まっていること、(2)学んでいること、(3)要求に応えていること--だと述べました。
 そのうえで、来年1月の第27回定期大会を迎えるための年間を通した仲間づくり運動を改めて提起。この1年、税金対策養成講座に加えて、免税軽油、相続登記や相続税の学習会など、新しく要求別の学習会に取り組んだ本部税対部の役割が、いっそう求められていると強調しました。
 最後に、今年の春の運動を、仲間作りの絶好のチャンスとして位置付けるとともに、総選挙の勝利の土台としても位置付けることを強調し、「いま農政を変える条件、世論、仲間、運動の積み重ねがある。全国委員会を次の行動につなげる場にしよう」と訴えました。

多様なテーマで活発な討論行う

 鈴木弥弘財政責任者が本部財政問題について報告。不適切な会計処理が10年以上にわたって行われてきたことを述べ、こうした事態を受け、問題が極めて重大であることを受け止め、事態を引き起こしたことについて謝罪するとともに、問題の解明に努め、責任の所在を明らかにし、関係者の処分、組織としての再発防止に努めていくことを表明しました。
 農民連女性部から齊藤富喜子さん(岩手県農民連女性部)が国際農民組織ビア・カンペシーナの東南・東アジア地域会議に参加した感想を特別報告しました。
 討論では、32人が発言。百姓一揆、原発ゼロ、消費税減税、米危機打開、食糧法改悪、と畜場廃止など多岐にわたるテーマで、決議案を深める内容でした。
 春の大運動に取り組みながら総選挙をたたかい、税金申告、アグロエコロジーなど生産点での交流を通じて、仲間を増やし、新聞を拡大した経験と決意が語られました。
 沖津由子副会長が「総選挙は史上まれにみる短期決戦である。全会員が集まり、情勢と情報を共有し、『自らの要求を実現するために政治を変える』という動きを急いで広げよう。会員と新聞『農民』読者拡大は農政を変える何よりの力である。多くの会員と力をあわせて必ず組織の前進をかちとるために全力をあげよう」との特別決議を読み上げ、参加者の拍手で確認されました。
 最後に根本敬副会長が「総選挙では、国民を飢えさせない政治、戦争への道を許さない政治が求められている。農家との対話で農民連を語り尽くして農村で大きな風を巻き起こそう」と呼びかけて閉会のあいさつを行いました。