アイコン 新聞「農民」

旬の味(2026年02月23日 第1688号)

 農繁期と農閑期の仕事量の差が大きく、人手不足には毎年頭を悩ませている。昨年、わが農園でもスキマバイトを利用した▼スキマバイトとは、事業者と求職者双方がアプリ登録し、1日単位、数時間単位のアルバイトができるシステム。求職登録者数は2025年に3200万人を超えたという▼例えば「明日もう2人いてくれたら」というとき、夕方スマホ画面から2名の求人を出せば数時間で応募があり、面接なしで翌朝の始業時間に初顔合わせ。出退勤は二次元コードで管理し即座に賃金が振り込まれる。労務管理もない▼効率的ではあるが、便利に都合よく人間をポイポイ使ってよいのだろうか。労働者の権利は?尊厳は?葛藤がある。応募者には直接雇用の提案をし、喜んで農園に入る人もあれば、縛られたくないと断られたこともある▼どのような働き方であっても一人ひとりが権利の主体として、人として尊重される社会の仕組みを。労働の現場に葛藤を押し付けるのではなく、政治の責任で整えてほしい。(羊)