春の大運動 税金の自主申告へ 記帳会など各地で準備進む(2026年03月09日 第1690号)
相談し合える農民連はありがたい
米価上昇で申告に影響も
千葉 埼玉 地域の情報交換も活発に
栽培技術や健康のことも語り合いました
高齢だけど通学路の除草のため新しい機械を買った人も
各地で自主申告の準備が進んでいます。千葉県木更津市と埼玉県加須市の記帳会を訪問しました。
今年の申告では米価上昇の影響が目立ちました。木更津市では梨栽培が盛んで、お米や梨の生産者が多くを占めます。米と梨を栽培する会員さんは「米価上昇などで収入は200万円ほど増えた。経費も200万円ほど減ったので今年の税金はとても増えそうだ」と話しながら申告書を作成。20万円を超える所得税となり驚いていました。
また木更津市では有機米の学校給食を実施しており、農民連の会員も出荷をしています。中には「学校給食米の単価も上がって、給食の出荷だけで1000万円を超える売り上げになった」生産者もいるなど、税負担増加に「どうしようか」と話し合う姿もありました。
一方加須市では「米の動きが鈍ってなかなか売れず、今年は赤字になり基礎控除の増額も無意味になっている。来年の所得が増えそうで怖い」と話す農家もいました。
加須市では税務署から申告書が届く人、届かない人がいました。ある農家は「はがき1枚で電子申告を呼びかけられた。申告書は送ってくれないと困る」と話します。
埼玉県東部農民センターでは「収受印の復活と申告書の送付を求める署名」を集め、3月13日の集団申告時に税務署に出そうと進めています。
手引きあるから自分でできる
インボイス(適格請求書)の話も出ました。「(売り上げが下がって)やっと消費税を払わなくても良くなったと思ったら、その年からインボイスを求められて課税事業者に逆戻りになった」とぼやきが飛び出します。
さらには「農業のことを考える政治にしないと、放棄地が増えるばかりだ」と農政への怒りや「『手引き』があるから自分でできて助かる」と農民連への感謝の言葉も出ました。
顔を合わせれば情報交換も進みます。木更津では梨の木の植え方についてのアドバイスが飛び出し、加須ではある米屋が精米をやめたことが共有されるなど、税金申告の枠を超え、交流の場となっていました。
(編集部 渡辺信嗣)
来てよかった
滋賀 『ノート』で正確に!
滋賀県農民連は2月15日、税金学習会を近江八幡市内で開催しました。当日は15人ほど集まり実践的な質問も多く、参加者は真剣そのものでした。(写真)
冒頭、開会のあいさつに立った斉藤佳伸会長は先の総選挙結果に触れ、「自民党は大勝ちしたとたんに憲法『改正』を言い出し軍拡まっしぐら。米政策は需要に応じた生産、価格の市場任せと減反を農家に押し付け、食糧法の改悪で責任を放棄しようとしています」と述べ、危険な高市政権を糾弾。「農民連を大きく強い組織に」と訴え、春の百姓一揆への決起を呼びかけました。
清水隆徳(たかとみ)税対委員が『税金ノート』の記入方法を解説し、節税や経費の計算などの説明があり、参加者は「経費の計算について勉強になり、来てよかった」と話していました。
「今年は米価格が上がり収入が例年より多く税金を支払わなければならなくなるかも?」と心配している方が多く、収入はこと細かく正確に書き、支払いはチリ一つ残さず計上し、按(あん)分項目は適正な数字を用い、正確な申告をすることを確認。青色申告のメリットも税理士から話がありました。
インボイス、消費税に関する質問も税理士に出されました。この制度は複雑かつ分からないことも多くあり、食料品の減税等多くの不満や意見が出されました。ほかに、医療費控除についての質問も多く出され、参加者の高齢化を実感しました。
今回来られなかった人には各組織で記帳会を今月2回実施します。税金に強い農民連をアピールし、組合員を拡大していこうと思います。
(滋賀県農民連 中井良久)

