アイコン 新聞「農民」

旬の味(2026年03月30日 第1693号)

 ここのところ私は、下ばかり見ながら職場の敷地内を歩いている。あった!待ちに待った季節が来た。緑色のかわいらしい葉が太陽をいっぱいに浴びようと土から顔を出す▼小学生に「よもぎ」について教え、給食の草餅の緑色の正体だと知ると、子どもたちよりももっと驚いていたのが担任の先生だった。職員室に戻ると近付いてきて、「草って食べられるんですか!?」と言うのだから職員室は大盛り上がり▼実は多くの学校には、食べられる草木が意図的に植えられていることが多い。先輩教師たちが、いつかたわわに実るであろう食材から子どもたちの食の学びが生まれることを願ったのだと思いをはせる▼2月には、6年生が収穫した夏みかん330個を使って、地域の料理屋の大将の指導の下「夏みかんポン酢」を作って保護者会で自ら販売した。皮も、給食の廃油で石けんにして下級生に贈った。子どもたちは学校で、たくさんの旬の味覚と、自分たちで育てて採って作って食べるという格別な味と出会っている。(松)