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3・13重税反対統一行動 全国で500ヵ所以上で(2026年03月30日 第1693号)

国民の声を反映した税制に
東京 中央各界代表者集会
給付付き税額控除を学習
拙速な導入は社会保障破壊の恐れ

国税庁に訴える参加者

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 今年の重税反対行動の結節点となる、第57回重税反対中央各界代表者集会が3月13日、国会議員会館内で開催されました。各団体から58人が参加しました。
 主催者を代表し、全国商工団体連合会(全商連)の太田義郎会長があいさつしました。「1990年代初めまでは、応能負担と生活費非課税が基本原則だった。ところが消費税は応能負担の原則に反し、取引すればするほど税負担が重くなっていく。大金持ちは更に大金持ちになり、貧困層は更に貧困になる税制を35年間にわたって続けてきた。今日は国民の声を集め、何としても今国会に反映させよう」と述べました。

日本租税学会の望月先生が講演

 立命館大学法学部教授で日本租税理論学会事務局長の望月爾(ちか)さんが「給付付き税額控除の課題と問題点」との題で、講演しました。
 「一見良い制度に思えるが、実態はそうなっているのか」と疑問を提起。海外で実施されている勤労税額控除や児童税額控除など給付付き税額控除の現状と問題点を望月さんは解説しました。
 日本ではイギリス型の制度が検討されているとされ、「導入を契機にマイナンバー制度の強化が狙われ、デジタル申請から取り残された対象者が出かねない。消費税増税につながりかねず、所得の把握も難しい。拙速な導入は社会保障の破壊につながる恐れがある」と望月さんは慎重な議論を呼びかけました。
 全国生活と健康を守る会連合会の西野武事務局長は「自主申告運動は大きな柱の1つ。税務相談停止命令制度に自粛せずに、請負主義に陥ることなく、他団体の皆さんと一緒に税の自主申告権を守ろうと呼びかけている。税制を正し、軍事に偏った税の使われ方を改め、私たちが安心して暮らせる社会を目指していく」と報告しました。

税務署の強権的な対応事例報告

 全商連の中山眞常任理事からは「税務調査で、接待交際費や消耗品、医療費、交通費などを家事関連費と決めつけて経費否認する事例が広がっている。さらに、税務署員が署内で作成する調査報告書や調査記録、調査経過記録書などに納税者が『売り上げをごまかした』と言ったと勝手に記録をして調査年分を引き延ばし、重加算税を課す『でっち上げ課税』が横行している」と強権化する税務署への対応が報告されました。
 あわせて沖縄では運動で押し付けられた予定納税のうち1200万円を取り返したことなども紹介されました。
 閉会あいさつで全労連の香月直之常任幹事は「世論調査ではおよそ7割が消費者減税を求めている。賃上げもあるが多くの労働者にとって、物価上昇に賃上げが追い付いていない。増税阻止と税制の民主化を求める運動が必要だということが、今日の集会でも確認ができた」と述べました。

申告書の送付を国税庁に要請

 集会後に行われた省庁要請行動では国税庁に「申告書の送付がなくなり困っている。また税務調査時に名前を聞いても身分証明書を提示しないのはおかしいのでは」と追及。
 国税庁からは謝罪とともに「申告書は要望があれば送付するのが原則。身分証明書の不提示もおかしい。類似事例があれば知らせてほしい」と回答がありました。

農民連も各地で参加

 3月13日は全国各地の500カ所以上で「重税反対統一行動」が取り組まれ、各都道府県農民連も集団申告を行ったほか、他団体とともに、学習会や集会、デモ行進に参加しました。