列島各地で同時開催 令和の百姓一揆(2026年04月13日 第1695号)
夕暮れ時、ちょうちんとペンライトで沿道にアピール
令和の百姓一揆は、都内のほかに全国17カ所で同時開催され、各都道府県農民連も各地で成功のために奮闘しました。
都内の集会には、山形、福島、群馬、茨城、千葉、埼玉、東京、神奈川、新潟、和歌山などから農民連会員が参加し、パレードの隊列は120人に膨れ上がりました。参加者の声を紹介します。
作り続けられる支援を
和歌山県農民連会長 土井康弘さん
土井さん(左)と貴志正幸さん
和歌山県でも毎年900戸近くの農家が減り続けており、とくに中山間地域の農家の離農は深刻です。わが家も米を作っていますが、和歌山県は小さな農家ばかり。経営規模に関係なく作り続けられるような政策と支援をしてほしい。
県の主力作物の果樹も、近年は気候変動やクビアカカミキリの被害で生産が難しくなっています。米も果樹もしっかりした支援がないと、もう本当に危機的な状況です。
和歌山では、学校給食に県産小麦を使う運動が広がっていますが、こういう地域から食料自給率を上げるとりくみをもっと強めていきたい。
「令和の百姓一揆」に集まる全国の動きを地元に持ち帰り、共有していければと思います。
戦争になったら食料は
神奈川県農民連女性部 小島八重子さん
神奈川、千葉、茨城、埼玉などの女性部のみなさん
今日は、「日本の食料・農業を守りたい」という、ごく当たり前のことを言うために、「令和の百姓一揆」に参加しました。
こんなに低い食料自給率なのに、高市政権は軍事費ばかり増やして、戦争になったら食料はどうする気なのか? 国民の食料をもっと真剣に考えてほしいです。
消費者も同じ危機感で
新日本婦人の会東京・江東支部 加藤恵美子さん

私たち消費者も「このままでは食料が食べられなくなってしまう」という、農家の皆さんと同じ危機感で、「百姓一揆」に参加しました。
新婦人で産直運動を担当して35年。食べ物は生きていくために絶対必要なもの。米価の乱高下を放置する政府の米政策は本当にひどい。米農家が農業を続けていけない農業政策なんて、おかしいと思います。
海外には「和食は無形文化遺産」と宣伝しながら、その土台になる農業は守らないのは、納得できません。
消費者も物価高騰で生活がたいへんですが、安いものがなぜ安いのか、考えることを忘れてはいけないと思います。
家族3人で参加
茨城農民連女性部 椎名知哉子さん
椎名さん(右)と家族
今回は家族3人で参加しました。こんなにたくさんの人が農業の現状を心配し、何とかしたいと集まっていることに本当に元気づけられます。
初めて参加した夫は、米農家の現状を知らせたい、農民やそのほかの人が交流できるような機会にしたいと言っていました。
ペンライトのデコレーションを自作して参加の娘は、暗くなった時間に歩くのは大変だったけれど、通行人の人たちが行進をみていたり、途中から少し行進に参加していたりする人がいて興味関心をもってくれる人がいると実感したそうです。
茨城でもこういう集まりをやりたいという話があるようです。これからも食や農業の現状を語り、アピールしていきたいです。
やっぱり国産食べたい
「女性による女性のための相談会」実行委員
中島由美子さん 前川 浩子さん
中島さん(左)と前川さん
女性相談会に取り組んでいて痛感するのは、女性たちを取りまく情勢がますます厳しくなっていることです。食料品の高騰が女性たちを直撃しています。食べ物が買えない、米が高くて食べられないなんて、本当に食の危機だと思います。
相談会では、以前はレトルトなど加工食品が人気でしたが、今はお米や野菜が人気。値上がりが農産物に広がっていることの現れではないでしょうか。
スーパーでは輸入農産物も並んでいますが、私たちはやっぱり「国産」が食べたい。お金持ちだけでなく誰でも、私たちが入手可能な価格で、そしてこの先もずっと、国産の農産物を安心して、食べ続けられるようにしてほしい。それが実現できるよう日本の農家を守る食料・農業政策であってほしいと思います。
広島
参加してよかった!
実行委員会を立ち上げ

広島県三次市で初の「令和の百姓一揆全国統一行動in三次」を実行委員を立ち上げて開催。今回は、会報で知らせ、三次市内の大型農業法人、集落営農法人、畜産農家、野菜農家、果樹農家などとともに、新日本婦人の会、さよなら原発の会、9条を守る会などにも呼びかけたところ、予想を上回る50人を超える参加がありました。
トラクター3台、自動車8台、人の行進40人が市の土地改良区駐車場に集まり、市内の中心街を、持続可能な農業を求めて、三次市役所まで行進しました。
沿道から行き交う人々が大きなトラクターやのぼりを立てた車や人の迫力ある行進に驚いて見送っていました。「これだけの行進は三次で見たことない」などの感想が出されました。
(広島県農民連 表賢次郎)
山口
米袋着てアピール
テレビ局が取材注目度大

桜の名所・山口県山口市、一の坂川周辺の一角で、「令和の百姓一揆」の青いのぼり旗が次々組み立てられていきます。
数日前、SNSグループには「使い古した米袋に頭を出す穴を開けて着ていこう!」というアイデアが出されていました。集合時間が近づくにつれ「武器よりお米」「米が好き」などそれぞれの思いを書き込んだ“米袋人”が方々から集まってきます。
デモは子どもたちを先頭に、ゆっくりと練り歩きます。昨年より距離を延ばし、今回は思い切って温泉街に続く大通りへ。沿道の観光客も拍手や手を振って応えます。
太鼓や笛、マラカス、ラッパ、さらには鍋ぶたとしゃもじまで--思い思いの道具を手ににぎやかに鳴らしながらシュプレヒコールを上げる隊列はカーニバルさながら。その後ろを青いのぼりをはためかせた8台の軽トラが続きます。
交差点の信号すべてを赤に変えて、往来の車をすべて止め、ゆるゆるぐるりとUターン。何事かと窓を開けて見守る車中の人たちも「お米は好きですか~?」の呼びかけに、笑顔で手を振り返してくれました。
地元テレビ局2社の取材もあり、注目度は上がっていると感じました。
(山口県農民連 下村春水)
北海道
道内3カ所で約400人が参加
農民も消費者も「食と農守れ!」
札幌
釧路
農民、消費者など幅広い方々が食と農を守れの思いを寄せながら札幌の北海道集会には約200人、釧路の釧根集会には約160人、豊富町の天北集会には約30人が参加しました。
北海道集会では、山川秀正実行委員長が「食と農を守る運動を広げていきましょう」とあいさつ。消費者からは「安心して国産米を食べ続けたい」との声、農家からは米価低迷や将来不安、消費者と連携した打開への決意が語られました。
北海道農民連の富沢修一書記長は、「命をつなぐ農業は命を絶つ戦争と共存できません。農業は平和産業です」と戦争に反対する考えを示し、食料自給率38%の輸入拡大を進めてきた新自由主義農政で農家の減少・高齢化、資材高騰で農業基盤が揺らいでいると指摘。「努力しても報われない仕組み」を批判し、食と農を守るためには価格保障、所得補償が必要で、新自由主義農政を転換するための百姓一揆であることを訴えました。
規模拡大に偏る道政のあり方を指摘する道議会議員、農業を志し、農業ができるようになった喜びと苦悩を語る新規就農者など、参加者から多様な意見がだされました。
国の責任で食と農を守り、価格保障と所得補償、自給率向上を求める集会アピールを採択。
集会後のデモ行進には、トラクターを先頭に、手作りの「おにぎりプラカード」やのぼり、うちわを掲げ、観光客で賑わう札幌中心部を約1キロ行進しました。農家だけでなく消費者も一体となり「食と農を守れ」と力強く訴える声を街頭に広げました。
(北海道農民連ニュースから)
静岡
浜松駅前にトラクター
子どもたちに国産残そう

「令和の百姓一揆・浜松の陣」を浜松駅北口で行いました。トラクターも登場し、小さなお子さんからも大人気で、道行く人たちの注目を集めました。
約70人が集まり、お手製のプラカードやのぼり、うちわ、横断幕をもって、「未来の子どもに国産残そう」「限界超えてる農家を守ろう」「農家に補償を、欧米並みの所得の補償を」とコールし、訴えました。
副実行委員長である私(吉川)は、「主食である米の備蓄はわずか32万トンで0・5カ月分しかない危険な状況だ。早急に100万トン備蓄の回復を」「生産者と消費者が手を結び農政を変えていこう」と呼びかけました。
森島倫生静岡県農民連会長も参加し、「高市首相は『責任ある積極財政』と言うが、際限なく税金を使っているのは軍事だけ、農業に対しては何もしていない」と訴えました。
新日本婦人の会の皆さんも多数応援に駆け付け、スピーチや歌を披露し、戦争への懸念、食料・農業の大切さを訴えました。
インターネットを見て、東京、名古屋からの参加もありました。
(静岡県農民連副会長 吉川利明)
京都
食料増産に税金を
トラクター並べ宣伝

京都でも都内の集会に呼応して、京丹後市の京都農民連丹後地域センター前で午後1時半からトラクターと軽トラを並べてスタンディング宣伝を行いました。8人が参加者しました。
通る車からの激励にも励まされ、ハンドマイクで農家、消費者がそれぞれの立場からリレートーク。「食と農を守れ」と訴えました。安田政教府連書記長は「人を殺すための軍事費に税金を使うのではなく、人を生かすための食料増産にこそ税金を使え」と訴えました。
(「農民」京都版から)
愛知
令和の百姓一揆
愛知名古屋の陣
今こそつながろう
デモをトラクターで先導する伊藤会長
3月20日、全国の先陣を切って名古屋市内で「令和の百姓一揆in愛知名古屋の陣」を開催。集会では伊藤政志共同実行委員長(愛知農民連会長)が、農家の減少と高齢化の深刻な実情を報告し、「今こそ生産者と消費者・流通業者がつながろう」と呼びかけました。
120人が参加し、トラクター2台と軽トラ9台とともに名古屋駅前をパレードしました。
(愛知農民連事務局長 本多正一)
奈良
軽トラに旗なびかせデモ行進
沿道から人種問わず応援あいつぐ
トラクターをバックにパチリ
奈良県農民連は、奈良市内で軽トラックパレードを行いました。当日はトラクター2台と軽トラック・軽バン10台、計16人が参加しました。
橿原市の米農家、山尾吉史さんは「自分たちの都合のいいように使いまわす今までの農政の結果に、最近腹立ってばかり。でもあきらめていない」という思いで、参加を決意しました。
子育てしながら米を作る葛城市の杉岡亜紀さんは「家族が米作りできない状態で、私が後を継ぐことにした。税金や石油・化学肥料の高騰など問題はあるが、これからも皆さんと一緒に活動していきたい」と参加しました。
「(農)みんなで」の代表理事の寺川豊さんは「周りで米作りしたい思いがあっても、経費が大きく、諦めている人もいる。そういう人たちも応援していきたい。みんなで米作りしましょう」と呼びかけました。
集会後のパレードは、沿道から、消費者や観光客など、人種問わずたくさんの人が手を振り、応援してくれました。
(奈良県農民連 中島裕子)

