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全国災対連第27回総会 被災者の生活再建なくして日本の再生なし(2026年04月13日 第1695号)

人間の復興に役立つ防災庁に

あいさつする長谷川会長

 災害被災者救援と災害対策改善を求める全国連絡会(全国災対連)は3月27日、第27回総会をオンライン併用で開催し、21組織から29人が参加しました。
 全国災対連の代表世話人として、農民連の長谷川敏郎会長が開会あいさつ。「『能登の里山里海』は日本で初めて世界農業遺産に指定された地域で、農林水産業と関連した人々の営みや文化などの暮らしそのものが世界遺産として認定されている。その再生は国が責任をもって行うべきだが、国はその重要性を顧みず、棄民政策を行っている。被災者支援と災害対策改善という課題の前進の上でも、能登の人々の生業(なりわい)を復興することが国民的な課題だと問いかけることが必要だ」と述べ、活発な議論を呼びかけました。
 主催者あいさつで秋山正臣代表世話人(全労連議長)は、「災害被災者の生活再建と住民本位の復興を目指す支援と被災者生活再建支援法の改善、災害・防災に関する運動情報の交流を柱に運動を進めてきた。被災地の現状や課題を共有しながら署名や政府要請を進めてきた。今年度設置予定の防災庁は、私たちの運動の成果であり、きちんと役割を果たすものにするため運動を続けていこう」と訴えました。

被災地の支援は国が責任を持て

 議案提案は香月直之事務局長が行いました。「避難所運営などで過去の教訓が生かされなかった能登地震の災害関連死は470人に達し、2025年も記録的豪雨や大規模な山林火災など気候変動の影響を受けた災害も相次ぐ中、今年11月に防災庁が設置される。予算と権限を持つ真の司令塔となるのか、内閣府の担当組織の看板の架け替えで終わるのかが問われている」と情勢を報告。さらに原発に関しても「高市政権は『エネルギーの安定供給こそが防災』と述べ避難計画の実効性を十分に検証もせずに再稼働を推進。福島原発事故も原因究明が不十分なまま、今も数万人が避難生活を余儀なくされている」と指摘。「被災者の人権や生活再建を置き去りにしたまま『日本の再生』を唱える姿勢が厳しく問われている」と述べ、「被災者支援・復旧・復興」と「災害に強いまちづくり」に向けての方針を提案しました。
 討論では9人が発言。全国保険医団体連合会の森岡芳雄理事は「被災地は経済的に困窮する。国は責任もって経済的に支援すべき。支援も継続して行う必要があり、防災庁には防災の段階から被災後10年のスパンで担える組織となってほしい。能登は1次産業が基盤で、職住一致になっている。避難=職も生活も奪われることになる。そうした人たちをいかに支援し支えるかが必要だ」と述べました。