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税と社会保障を考える② 農家負担増やす食料品0% 本当に必要なのは一律減税(2026年05月18日 第1699号)

 自民党や一部野党が主張しているのが「食料品の消費税0%」です。物価高騰で苦しむ国民から見れば「せめて食料品だけでも安くなってほしい」と思いますが、食料品だけの減税には意味があるのでしょうか。
 全国商工団体連合会(全商連)税金対策部長の服部守延さんは「仕入れ時の消費税相当額の負担が軽減されず、値下げが不十分になる」ことを指摘。減税効果も一律減税に比べて3分の1程度と低く、3段階の税率でインボイス(適格請求書)制度が温存され、複雑な事務処理を押し付けられることもあり、「食料品0%ではだめだ」と訴えています。
 では、農家に対する影響はどうでしょうか。試算結果を表に示します。多くの農家が簡易課税を利用しています。消費税相当額(8%)を売り上げから値引きしたとすると、試算のケースでは40万円以上の減収になります。
 本則課税を選択していると、還付請求ができるので収支上はプラスになりますが、還付金が入金されるまで申告から1~2カ月程度かかります。3月の税務署繁忙期に申告すると、時間がかかる傾向にあり、春の作付けに向けた準備に間に合わず、資金が不足する恐れもあります。
 免税農家も、減税に便乗して値下げを要求されれば、大幅な減収を余儀なくされかねません。
 業界や税金の支払い方の選択で負担増になったり減税になったりするようなやり方では、平等な税制とは言えません。
 政府が設けた「社会保障国民会議(国民会議)」では、食料品0%税率に対し、「レジシステムの改修に1年かかる」などの理由を挙げて、今年度中の消費税減税を先送りし、給付付き税額控除の早期推進を進める動きが出ています。しかし「0%はシステム上の扱いが難しい。0%でなければ改修は早くなる」という指摘も出ており、一律減税の実施の方が、早期実施も可能です。
 農民連は消費税廃止各界連絡会(各界連)の一員として、将来の消費税廃止を見据えて緊急に一律減税とインボイス廃止を求めています。各界連の請願署名を大いに広げることが必要です。