アイコン 新聞「農民」

偽りの「過剰」は国の責任で解消を(2026年06月29日 第1705号)

59万トン備蓄米の買い戻し・買い入れで米価暴落を阻止  
米づくりと営農の危機を打開しよう

「米を守ろう」とのぼりでアピール

備蓄米買い戻し・買い入れを求める要請書

 2025年産米の市場価格の暴落が止まりません。23年産からの米不足から、昨年春以降、政府は59万トンの備蓄米を放出しました。米不足・価格高騰が続く中、主食用に輸入されたSBS・関税輸入合わせて外米が20万トンにまで急増しました。
 さらに20万トン枠の25年産備蓄米買い入れも中止したこと、飼料用・加工用米の30万トンが主食転換し、作況102の生産増などから、25年産米の市場は供給過剰のじゃぶじゃぶ状態になり、新米取引は急激にブレーキがかかり、高騰していた価格も現在まで暴落が続いています。
 「需要に応じた米づくり」の失敗から起きた米不足と価格暴騰・暴落という現状に対して、作付けの終わった米農家は困惑し、不安は拡大。また、高騰した25年産米在庫が過大となり、卸など米穀事業者も困難な経営を続けています。

MA米の備蓄米利用ストップを

 政府備蓄米は29万トンで、わずか2週間分もありません。政府はミニマムアクセス(MA)米を当然のように備蓄米として使用することを公言しています。
 販売された備蓄米59万トンのうち、江藤大臣在任中の「入札」販売31万トンは、買い戻し条件付き契約のため、買い戻し要求があれば政府は拒否することはできません。もちろん価格、数量など条件も公表されていません。
 また、小泉大臣在任中の「随意契約」販売29万トンは、落札業者に政府への売り戻し「義務」はなく、スーパー・コンビニなど量販店やECサイト運営業者、中外食業者などでもあり、米を集荷・売り渡しする能力はありません。しかし、卸業者や集荷業者などの力を借りれば、市場に25年産米の「過剰」在庫もあることから、政府への売り渡しは可能です。
 25年産米の「過剰」在庫を備蓄米として買い入れることが現実的ですが、20万トンの買い入れが確定した26年産米から、さらに買い入れすることも可能です。
 至急、(1)59万トンの買い戻し・買い入れを実施させ、備蓄を復元させる、(2)市場が販売・仕入れ計画の見直しができる需給環境に改善し、米価下落を阻止する、(3)ミニマムアクセス米の前倒し輸入をやめ、備蓄米として利用させない--ことを求めて、全国で声を上げていきましょう。
 農民連は、「備蓄米買い戻し・買い入れを求める要請書」を作成しました。各地で活用しましょう。