従業員の労災保険加入が義務化に(2026年07月06日 第1706号)
1日でも働けば対象に
学習して運動に生かそう

これまで農林水産業の労災保険では「労働実態の把握が困難」という理由から小規模(農業では常時雇用5人未満)な事業者に対し任意適用(労災保険への加入が任意)という暫定措置が設けられていました。この暫定措置の廃止を含む、労働者災害補償保険法等の改正案が衆議院を通過し、参議院での審議に移ります。
農民連は6月22日、厚生労働省と農林水産省から同改正案の説明を受けました(写真)。今回の改正案では「1日でも人を雇用した場合、労災保険への加入義務が発生する」ということになります。施行は来年4月1日で、5年間の猶予期間も設けられる予定です。
この「雇用」とは何を指すのかについて、複数の質問が出ました。
「青色専従者や家族協定を結んでいる場合などは家族も被雇用者の扱いとなるのか」との質問について政府は、「基本的に事業者の家族は労災保険の対象外であり、事業主と同様特別加入となるが、雇用関係があると判断できる場合は労災加入の対象となる場合もある」と回答。
「集落営農で従事分量配当を受けている場合の扱いは?」との問いについては、「一概にこうだとは言えない。実態を見て判断していくことになる」と説明があるなど、画一的には判断できない実態がわずかなやり取りのなかでもはっきりしました。農民連として農家が相談しやすい体制をとることを、農水省に要望しました。
また、従業員の労働保険を「特別加入団体でも扱えるようになるのか」と確認したところ、「特別加入団体はあくまで事業主の特別加入のみの扱いで、労災保険事務組合でなければ扱えない」との回答でした。
レクチャー後に行った懇談で、「事業専従者か労働者か、作業委託か雇用契約かで判断を迷うケースが出うる。事例を集めて農水省に伝え、政策に反映させるよう働きかける必要がある」「やるからには内容の充実を図れるよう働きかけが必要」との意見も出され、農民連本部としてもまずは制度の基本的なところから学ぶ機会を作る方針です。

