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各地で取り組み始まる 1万戸要求対話アンケート(2026年08月10日 第1711号)

千葉
つながりある農家を訪問
対話から要求がどっさり

アンケートに記入する田中さん(右)

谷川事務局長と話し込む並木さん(右)

 6月から始まった農家1万人要求対話アンケート。各地で取り組みが始まりました。
 千葉県農民連は新聞折り込みで全読者への配布を計画すると同時に、7月16日には谷川聡子事務局長が、これまでにつながりのある農家を訪問しました。
 山武市の野菜農家、田中秀門さん(64)は、かつて原発事故の賠償請求でつながりがあり、県農民連執行委員の川並正樹さんの知り合いということもあり訪問しました。
 対話の中で田中さんは「行政との情報交換をしたい」との要望を口にしました。
 北総中央用水は利根川の水を地下のパイプラインを使って、千葉市や山武市など7市にまたがるかんがい用水で、19もの巨大な調整水槽が点在しています。
 その多くは一定数の農家が利用しているものと思いますが、山武の横田地区の二つの調整水槽は、一つは5軒の農家のみ、もうひとつはたった1軒のみの利用ということです。あまりにももったいない実情に鑑み、田中さんは畑からそう離れていない、1軒しか利用者のいない水槽の利用を申し出ました。長い期間を置いてからの県からの返答は、畑までの配管設置に約1億5000万円かかり、行政が9割負担、自己負担が1割で1500万円と言われたそうです。結局水槽の利用者は一軒のままとのこと。
 「これからもメンテナンスの費用はかかり続けるでしょうし、農政は難しいとつくづく思います」と田中さん。また、ご自身も新規就農者であったことから「就農後の研修などアフターフォローもしっかりしてほしい」と述べました。
 千葉県農民連が7月31日に県要請を行うので「結果を伝えに来ます」と再訪の約束もして別れました。
農政の失敗で酪農家減少進む
 八街市の新聞「農民」読者、並木利秋さん(73)は酪農家です。記入をしながらいろいろな話が飛び出します。
 「気候変動で暑くなり、乳量が減っている。あちこちで酪農家が廃業し、えさや資材の高騰が拍車をかけている。規模を大きくしすぎない方が何とか持ちこたえられている。家族農業への支援が日本のこれからに必要だ。日本にあった酪農を進められなかった農政の失敗。酪農家は減ったら元には戻らない」と思いの丈をうかがいました。
 訪問を終えて谷川事務局長は、「次につながる話もできた。畜産危機でつながった酪農家などを今後も訪問したい」と意欲を示しています。

茨城
読者・会員にもれなくよびかけ
ハードル下げ書きやすい所から

 茨城県でも要求対話アンケートを会員に届けるなど、取り組みが始まっています。
 茨城県の鹿行農民組合では毎年多くの会員が集まる「夏の班会」や、事務所を訪れた会員にもれなくアンケートを呼びかけ、声を集めています。
 山崎行康事務局次長は「自分の思いを書くことが苦手な方もいるので『全部書く必要はないよ』とハードルを下げて、国や自治体に要望したいことから書いてもらっています。チェックを入れる項目なので入りやすいからです」と話します。
 「書き進めると『全部チェックをつけたくなるよ』と要求がどんどん出てきて、自由記述にも率直な思いを書きやすくなります。多くの人から『所得補償・価格保障があれば安心して農業ができる』『税金が高く、負担を下げてほしい』という要求が出されます。目標をやりきるためには対話が必要です。引き続きがんばりたい」と山崎さんは決意をしていました。