アイコン 新聞「農民」

旬の味(2026年10月05日 第1717号)

 国際労働機関(ILO)は、気候変動によって最も影響を受ける産業の一つが農業であると警鐘を鳴らしています。猛暑による熱中症の危険だけではありません▼人手不足や異常気象への対応から農薬使用が増えることが予想され、農業従事者の健康への影響が懸念されています。特に化学物質を体内に蓄積しやすい女性の体や、胎盤を通して胎児への健康リスクが上がる問題が指摘されています▼近年、私の営農する山口県の果樹園でも気候変動の影響を大きく受けています。暑さで収穫前のぶどうが搾れたり、カメムシの異常発生で梨が吸われて凸凹になったりするという今までに経験のない被害が出ています。降雹(ひょう)で梨の幼果が傷められ、近隣の農園では全滅に近い大きな被害も出ました▼今こそ農民連の提唱する「アグロエコロジー」の普及が急務です。農薬や化学肥料に頼らない有機農業や減農薬栽培の支援、また、収入保険の適用範囲の拡大など、農家が安心して営農を続けられる仕組みづくりを求めます。(羊)