豪雨被害農家への支援求め農水省要請(2026年10月05日 第1717号)
農民連と農民連ふるさとネット
営農意欲支える支援を
要請書を手渡す(左から)黒梅さん、宮岸さん、水越さん
水が引き稲が倒れたままの田んぼ(羽咋市=9月23日撮影)
8月27日に石川県と富山県の県境で発生した線状降水帯は石川県の宝達志水町や羽咋市、中能登町、富山県の氷見市などに大きな被害をもたらしました。
各地でがけ崩れ等による土砂災害や道の寸断、田畑への土砂や流木の流入、農地や機械の水没など大きな農業被害が発生しています。
離農させない充実した支援を
農民連と農民連ふるさとネットワークは9月17日、農水省に対して、被災農家の支援を求めて要請を行いました。
7項目にわたる要請では、農道・林道の早期復旧やため池・用水路の補修と管理強化、共済の調査と支払いの早期実施、野菜の再は種や農業用機械の再取得等への支援などを求めました。
被災した両県からは、富山県農民連の水越久男副会長と石川農民連の宮岸美則会長、能登半島地震被災者共同支援センターの黒梅明事務局長が参加しました。
被災農機への支援の実施を
農水省は職員を派遣し、現状把握と復旧の相談・技術支援に当たっていること、農地の土砂撤去は宅地などと一体に自治体が撤去でき、査定前着工が可能であること、農水省からも共済の早期調査と金融機関へ既往債務の償還猶予等を要請していることが回答されました。
また、被災した農業用機械への支援については、補助率の高い「農地効率化等支援事業被災者農業者支援タイプ」は「熊本地震(農業被害1000億円超)のような極めて大規模な災害時のみ発動する事業」として現時点での発動の有無は明言せず、代わりの事業として「農業構造転換支援事業(補助率30%)に自治体の追加支援を加えるなどして対応をしてほしい」と答弁がありました。農民連側から改めて「災害の大小にかかわらず、被災農家へ同様の支援を」と、発動を求めました。
現地に足を運び寄り添う支援を
富山県氷見市の被害状況を調査した水越さんは「現場は土砂崩れが多発し、車が通れないところも多い。夏草が生い茂り、片付けてみないと被害の実態は見えない。このままでは離農が進行してしまう。ぜひ現地に足を運んで調査してほしい」と訴えました。
宮岸さんも堤防が決壊した羽咋市の邑知潟周辺を回り、「20日たってもまだ排水が終わらず、稲が水につかったままで、水が引いてもコンバインが入れず稲刈りも難しい。環境に配慮した米作りをがんばってきて、トキの放鳥が行われた直後の被害で、しっかりとした支援を」と要請。
黒梅さんは「山の上の方は土石流と流木で住宅はもとより、田畑もめちゃくちゃになっている。下流域も邑知潟のように田んぼがまるで湖のようになって畦も見えない。邑知潟周辺は天然記念物のトキの放鳥先として、環境に配慮した米作りをわざわざ佐渡に視察まで行って進めてきた。こうした農家が営農を続けられる支援を」と求めました。
こうした声を受け、農水省も「我々の目標も来年の作付けに間に合わせることだ」と表明しました。
農民連は引き続き各地の災害への支援を求めて要請を強めていきます。水害などの被害にあわれた方は、お近くの農民連にご相談ください。

